2015年5月6日水曜日

セクハラ・パワハラ・モラハラに逮捕 不祥事リストが長すぎる! / 猥褻メール校長の呆れた言い訳 / 教育学部教授「大阪で教員として働くのは避けるべき」 / “号泣県議”の陰で悪質不祥事がまんまと見逃された――橋下徹チルドレンは不祥事のデパート(1) (2) (3) (4)

矢来町ぐるり
セクハラ・パワハラ・モラハラに逮捕 不祥事リストが長すぎる!――橋下徹チルドレンは不祥事のデパート(1)

名前が立派すぎて、実物が見劣りする。「維新」を率いる橋下徹・大阪市長(45)の子供たち(チルドレン)の行状を見るにつけ、〈名前負け〉の4文字が浮かぶ。“大改革”を意味する維新という入れ物に似合わぬ、にっちもさっちもいかぬポンコツたち。その不祥事一覧をお届けする。

■橋下氏肝煎りの公募区長、校長、教育長のセクハラ、パワハラ、モラハラ

【元・東住吉区長 和田智成】
他の区長に「無能」と暴言を吐き、2013年4月に更迭。その後、虚偽の経歴や年金記録文書の改ざんが発覚し、同年4月、分限免職処分。

【元・東成区長 森伸人】
女性職員に「今から昼下がりの情事に(行く)」と大声で発言するなどのセクハラ行為で、14年3月、更迭。

【元・鶴見区長 都倉尚吾】
区発注事業の参加業者と会食したり、複数の業者と不適切な交際。14年3月、更迭。

【淀川区長 榊正文】
12年8月に「アホか、相当な暇人やな」とTwitterで投稿。

【元・南港緑小学校校長 千葉貴樹】
就任からわずか3カ月で退職。「自身の体験を生かせる学校ではなかった」「給与が経歴に関係なく最低給」と弁明。

【元・三先小学校校長 吉田敬】
保護者の臀部を触ったり、「僕と会えなかったらさみしい?」などとセクハラ行為を行い13年9月更迭。

【元・大和田小学校校長 大久保達巳】
PTAの現金約10万円を自宅に持ち帰ったことが発覚。その後、「体調不良」で欠勤が続いていた。14年7月懲戒免職。

【元・枚方高校校長 京田伸吾】
14年5月28日、大阪市内のスーパーで和菓子など14点、2547円相当を万引き。懲戒免職に。

【元・巽中学校校長 北角裕樹】
独断的な学校運営が行われていると、職員や保護者らから反発を受け、14年7月依願退職。

【元・大阪府教育長 中原徹】
14年10月、府教育委員に対し「誰のおかげで委員でいられるのか」とパワハラ発言。15年3月辞職。


■不祥事を起こした国会議員、府・市議会議員など

【衆院議員(大阪9区) 足立康史】
12年の第46回衆議院議員総選挙において、運動員が公職選挙法違反容疑で逮捕。

【衆院議員(大阪7区) 上西小百合】
12年の第46回衆議院議員総選挙において、運動員が公職選挙法違反容疑で逮捕。

【元・衆院議員(愛媛4区) 桜内文城】
12年の第46回衆議院議員総選挙において、運動員が公職選挙法違反容疑で逮捕。

【衆院議員候補(京都1区) 田坂幾太】
12年の第46回衆議院議員総選挙において、運動員が公職選挙法違反容疑で逮捕。

【衆院議員(群馬2区) 石関貴史】
2014年の衆議院選挙において、元秘書が公職選挙法違反容疑で逮捕。

【衆院議員(青森1区) 升田世喜男】
14年の衆議院選挙において、運動員が公職選挙法違反容疑で逮捕。

【衆院議員(大阪19区) 丸山穂高】
14年6月、銀座のホステスにホテルでの一夜を暴露された(事務所は否定)。

【吹田市長 井上哲也】
12年10月、後援会関係者に市の事業を発注。後に、大阪維新の会の顧問を解任。

【大阪府議 山本景】
14年8月、LINEで地元の女子中学生を恫喝していたことが発覚。

【大阪府議 橋本和昌】
12~13年度、架空のタクシー代約24万円を政務研究費として計上(後に全額返還)。

【大阪府議 鈴木憲】
本来認められていない用途で街宣車を使用し、政務調査費約177万円を流用(後に全額返還)。

【大阪府議 荻田ゆかり】
事務所スタッフに子供の送迎を依頼。その費用を政務活動費から流用。総額約372万円(本人は否定、後に全額返還)。

【大阪府議 奥野康俊】
市議時代のHPは削除しているにもかかわらず、管理費の名目で262万円を政務活動費から実兄に支払っていた(後に全額返還)。

【大阪市議 木下誠】
政務調査費のうち約200万円分、支出目的を裏付ける領収書がない等の不備(後に全額返還)。

【元・堺市議 西井勝】
12年1月1日、飲酒運転中、バイクと接触事故を起こしながらそのまま逃げた容疑で逮捕。

【大阪維新の会 大阪市議団元事務職員】
市議団の政務活動費から735万円を自身の口座に振り込み、業務上横領容疑で書類送検。

「特集 中身はポンコツばっかり『橋下チルドレン』不祥事一覧」より


猥褻メール校長の呆れた言い訳――橋下徹チルドレンは不祥事のデパート(2)

大阪都構想を掲げ「維新」を率いる橋下徹・大阪市長(45)。その彼が敬慕してやまない政治家に、小泉純一郎元首相がいる。

「小泉さんのやったことに比べれば、僕のなんて鼻くそみたい」

と称揚する通り、元首相のひそみにならってか、彼は組織を「ぶっ壊」すことに魅せられてきた。市長肝煎りの政策で、2012年から断続的に始まった区長、小中高校長、教育長らの民間公募。当初、民間出身の区長が18人、同じく外部からの校長は11人を数えた。この背景には、硬直化した組織に、風穴を開けんとする橋下氏の狙いがあったのだが、前回の記事「セクハラ・パワハラ・モラハラに逮捕 不祥事リストが長すぎる!」をご覧いただければ一目瞭然。不祥事が実に多いのだ。

「外部から人材を登用するのは、悪いことではありません。ただ、それはリスクもはらんでいる。この二面性を考慮したうえで、慎重に選ぶべきなのに、その姿勢が見えないのです」

とは、政治アナリストの伊藤惇夫氏。それこそ、「不祥事のデパート」とあだ名される現状には、『橋下徹 改革者か壊し屋か』の著書がある在阪ジャーナリストの吉富有治氏も、こう閉口するばかりである。

「区長も校長も辞める割合が非常に高い。そして辞める人のほとんどが不祥事絡み。橋下さんや維新の会の幹部は、人を見る目がないということなんでしょう」

■猥褻メール校長の呆れた言い訳

例えば、児童の母親にボディタッチしたり、「キミの気持ちを聞かせて」と猥褻メールを送っていた小学校の元校長の場合。彼の手になる顛末書では、その母親は“スパイ”だったとして、こんな頓珍漢な論理を展開するのだ。

〈情報収集のために、愛情をもって語りかけて気を引き、成果をあげる。自分自身としては、『O07』のような行動を取ったつもりだった〉

さらに挙げると、「今から昼下がりの情事に」と女性職員と外出する際、庁舎内で大声を出した元東成区長に、入札業者との不適切な交際が問題視された元鶴見区長。彼らは、14年3月に行なわれた「出直し大阪市長選」前などのタイミングで、クビを宣告されている。それは、今回の統一地方選を前にした上西騒動の火消しと変わらない。

「特集 中身はポンコツばっかり『橋下チルドレン』不祥事一覧」より


教育学部教授「大阪で教員として働くのは避けるべき」――橋下徹チルドレンは不祥事のデパート(3)

「維新」を率いる橋下徹・大阪市長(45)。小泉純一郎元首相に憧れ「ぶっ壊」すことにまい進するのは結構だが、新たに選んだお仲間の維新の志士たちはまるで「不祥事のデパート」。初回の記事ではその一覧を、前回の記事では選挙を前に不祥事を起こした仲間の首を切る光景は、先日の統一地方選を前にした上西小百合議員(31)の騒動以前に何度もあったことをお伝えした。

しかしながら、その一方で、橋下氏と松井一郎大阪府知事が、最後までかばい続けた人物がいる。当人は、職員らに対する発言を、第三者委員会からパワハラ認定されてもいるのだ。

「それは、この3月まで府の教育長をやっていた中原徹さんです。彼は、市長の早稲田大学時代の“ご学友”。カリフォルニアやニューヨークで弁護士として活動していましたが、2010年4月から、府立和泉高校の校長に転身したのです」

と、さる市教育関係者が、次のように打ち明ける。

「当時から、職員に対するパワハラがありましてね。校長を3年務めた後には教育長に就き、英語教育および高校入試改革に注力し始めました。むろん、橋下さんの意を受けたものですが、いずれもうまくいかなかった。中原さんの頭ごなしの指示に、部下がついていけなかったのが主な原因と言われています。それでも大阪のツートップが擁護を続けたばかりに、教育委員会はいまだ火薬庫を抱えているような状態です。だから例えば、各大学の教育学部のなかには、“大阪で教員として働くのは避けるべきではないか”と、考えている教授もいるほどです」

とにかく、組織の破壊には、権力者を惹きつける魔力がある。たとえそれが禍根を残そうとも、

「建設よりも破壊のほうが、ずっと自分の力の証拠を目(ま)のあたり見せてくれる」(三島由紀夫著『永すぎた春』)

という言葉があるように……。

「特集 中身はポンコツばっかり『橋下チルドレン』不祥事一覧」より


“号泣県議”の陰で悪質不祥事がまんまと見逃された――橋下徹チルドレンは不祥事のデパート(4)

これまで「橋下徹チルドレンは不祥事のデパート(1)(2)(3)」では「維新」を率いる橋下徹・大阪市長(45)の子供たち(チルドレン)の散々な行状を見てきた。選挙を前に見限られた上西小百合代議士(31)の騒動の一方、なんとか逃げおおせた橋下チルドレンもいるという。

大阪維新の会とは無関係ながら、西宮維新の会を名乗る元兵庫県議の野々村竜太郎氏が耳目を集めたのは、昨夏のことである。

“号泣県議”の特異なキャラクターと大胆な公金詐取。それがお茶の間の失笑と怒りを買っている陰で、自身の醜聞があげつらわれずに済んだ維新の府議がいる。

奥野康俊氏は、毎月支給される約60万円の政務活動費のなかから、閉鎖したにもかかわらずホームページ管理費と称して、実兄の会社に毎月7万5000円、合計で262万円を還流させていました。つまり、税金を親族にそのまま渡していたということで、悪質な事例です」

と話すのは、ある自民党市議である。ホームページ管理費の相場は2万円というから、かなりの利益を出していたことになる。

それだけではない。

「彼は“ヤジ将軍”と呼ばれていましてね。開会中はしきりに大声を張り上げるものだから、松井知事も何度か、“黙れ”と叱責したほど。今回の府議選には出馬しませんが、選挙区を移して市議選に鞍替えし、ちゃっかり維新公認で出ている。まったく、有権者をバカにしていますよね。あとね、上西さんの場合、選挙があるから厳しい沙汰が下されたけれど、不祥事チルドレンの一部はお咎めなし。それに、問われている任命責任を、橋下さんはとっていない。一事が万事、維新は身内に甘いんです」

政治評論家の浅川博忠氏が、これを受ける。

「私はかつて、維新が“無法地帯のような政党になる”と予測したことがある。実際、そのようになりました。いや、無法というより、無秩序政党というくらい、政党としての体をなしていないのです」

最後に、ジャーナリストの徳岡孝夫氏が、

「橋下市長は、何としてでも守らないといかん文楽を軽視してきましたよね。その文楽で都構想を喩えるなら、近松門左衛門作で、飛脚と花魁が運命的な恋に落ちる『冥途の飛脚』という演目があります。筋は、飛脚が花魁を身請けするため、預かっていた小判にやむなく手を出してしまうというもの。当時の飛脚は、いわば銀行のようなものなんですよ」

と前置きしたうえで、こう解説する。

「他方で、都構想が実現すればバラ色の未来があるかのように市長は訴えますが、果たしてそうでしょうか。私には、本来ないものをあるかのように主張した飛脚の有り様とかぶって映るのです」

飛脚にはもちろん、悲劇が待ち受けていた。ポンコツばっかりが神輿を担ぐ都構想の運命やいかに――。

「特集 中身はポンコツばっかり『橋下チルドレン』不祥事一覧」より






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