2012年6月20日水曜日

「リスクコミュニケーション」という概念を「愚民」概念しか持っていない日本国首相に教えてやって下さい


日経ビジネスオンライン
河合薫の新リーダー術 上司と部下の力学
生活は守るけど命は?」 大飯再稼働を決断した野田首相の“誤解”
市民の声も聞く真のリスクコミュニケーションの実現を

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安心どころか不安を増幅した野田首相の発言
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一方通行ではないリスクコミュニケーション
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・・・リスクコミュニケーションとは、一般の人たちの「知る権利」であり、リスクに対する彼らの不安や被害をできる限り減らすための唯一の手段、でもある。



リスクコミュニケーションという用語が広く使われるようになったのは、1万人以上の死者を出して史上最悪と言われたインド・ボパール事故がきっかけだった。

 1984年にボパール北端にある有限会社インド・ユニオン・カーバイド(米ユニオン・カーバイドの子会社)の工場で、操業中にメチルイソシアネートという化学物質の貯蔵タンクに水が異常に流入し、その結果生じた化学反応によってタンク内の圧力が急激に上昇。ところが安全装置が作動せず、メチルイソシアネートが大気中に大量に放出され、いわゆる有毒ガスが工場周辺の市街地に流出する事態に発展したのだ。

 ボパール市民健康病院の発表によると8000人以上が瞬時に死亡し、50万人以上の人が被害を受けたとされている(東京海上火災保険編『環境リスクと環境法〈米国編〉』=有斐閣=では、死者約3000人、その他の被害者約20万人の甚大な被害をもたらしたと記載)。

 そこで1986年に米議会は、「緊急時行動計画と市民の知る権利法」(Emergency Planning and Community Right- To-Know Act =EPCRA)を制定した。これによって、地域住民が化学物質のリスク情報を知ることができるようになり、環境に影響を及ぼす可能性のある施設を設置する場合、一般市民との対話プロセスが必須となったのである。

置き去りにされたままの「住民の声」
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・・・今の日本でもっとも置き去りにされているのが、「住民」の声。情報が透明化されることもなく、相互作用のプロセスも徹底されないまま、「精神論」と言われたのではたまったもんじゃない。
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人間は簡単にパニックには陥らない
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 実は、これこそがリーダーの大きな誤解なのだ。そもそも人間は、そんなに簡単にはパニックに陥らないし、1つの情報だけでやる気を失うほど単純ではない。


リスクを正直に言うことが、実際にはパニックを起こすどころか、好意的かつ冷静に対処する人間の行動特性を引き出すことは、危機管理の専門家である米国の社会学者ミレッティらも指摘している。彼らはスリーマイル島の事故などから、「情報提供者が陥る誤解」を次のように説明している。

情報提供者が陥る5つの誤解
誤解その1:人々はパニックを起こす
 パニックは映画のプロデューサーが作り出した幻想。現実にはいかなる危機的情報であっても、そのことで人がパニックに陥ることはない。

誤解その2:警告は短くすべし
 短い警告では、その事態の緊急性が人々に伝わりにくい。緊急時ほど詳しいメッセージが必要。

誤解その3:誤報にならないように慎重に
 たとえ結果的に誤報となったとしても、その情報が問題となることはない。なぜ、誤報になったかを説明すれば済む話であり、誤報を恐れず、すべての情報を即座に開示せよ。

誤解その4:情報源は1つにすべし
 危機に面した人は様々な情報源を求める。多様な情報源からの一貫した情報を得ることで、緊急事態の意味と、その内容を信じるようになる。

誤解その5:人々は即座に防衛行動に出る
 人は防衛行動を取る前に、それに関わる確かな情報を求める。情報が持つ正確な意味が分かるまで、具体的な行動は起こさない。

リスクを隠すことが不安を過剰に増幅する
 人が危機情報でパニックに陥ったり、自分を守るために無謀な行動に出たりすることは滅多にない。むしろ、リスクを隠すことが不安を過剰に増幅し、リーダーに対する不信を招く。その不信感こそが、誤った行動のトリガーになりかねないというわけだ。
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リーダーも人間、伴走者にしかなり得ない
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