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TPP5分野 月内にも関税撤廃案 自民・西川委員長 各国に来月提示
産経新聞 10月21日(月)7時55分配信
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)をめぐり、自民党の西川公也TPP対策委員長は20日までに産経新聞のインタビューに応じ、農産物重要5分野の関税撤廃の可否について、党内で月内にも具体案を提示したうえで、来月のTPP首席交渉官会合で各国に提案する方針を明らかにした。交渉の年内妥結を図るためには、12月24日頃から米国などで始まるクリスマス休暇直前が「タイムリミット」と強調。交渉で主導権を握るためにも、党内の結論を急ぐ考えを示した。
対策委では、関税撤廃の可否の検証を11月中旬までに終える方針を確認しているが、西川氏はTPPを主導する米国が財政危機を当面乗り越えたことで「交渉のペースは相当速まる」と指摘。「時間があるようでない」として検証作業を急ぐ意向を示した。11月の首席交渉官会合で「日本は(関税撤廃の)最終案に近い案を出すことになる」とも強調。日本は交渉で、全貿易品目に占める関税撤廃の比率(貿易自由化率)を「80%台」と提案しているが、重要5分野の精査などを踏まえて90%以上に引き上げる考えもにじませた。
西川氏は農産物の関税撤廃の検討対象は、重要5分野の586品目以外にも、日本が一度も関税撤廃したことのない農産物248品目や、過去の自由貿易協定(FTA)交渉で撤廃した180品目などに及ぶと指摘。最近の輸入実績の有無などを検討し、「総合的にこれだけは守り抜くという『レッドライン』を示し政府に守らせる」と述べた。
自民党は7月の参院選公約政策集で、重要5分野を「守る」と明記していたが、西川氏は「方針転換ではない」と強調。「交渉で日本の農業を守り抜くためにも品目ごとの細かな検証が不可欠だ」と述べた。
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