2013年10月23日水曜日

原子力規制庁 柏崎刈羽の審査延期 東電対応能力を疑問視(毎日JP) 田中委員長「柏崎刈羽できちんとした現場管理ができるというのであれば、福島第1でなぜ(汚染水漏れの)問題が生じているのか」と批判

毎日JP
原子力規制庁:柏崎刈羽の審査延期 東電対応能力を疑問視
毎日新聞 2013年10月23日 12時01分

 東京電力が福島第1原発の汚染水対策と柏崎刈羽原発(新潟県)の安全管理を両立できるとした報告書について、原子力規制庁は23日、東電の対応能力を疑問視する見解を示した。原子力規制委員会がこの日の定例会で報告書の評価を下すが、東電が柏崎刈羽6、7号機の再稼働に向けて申請した安全審査の開始は、当面見送られる見通しとなった。

 規制庁は汚染水対策で相次ぐトラブルを問題視。「単純に業務が膨大であることのみに起因するとは考えにくく、他の事業者や以前の東電の対応能力と比較しても現在の状況はやや異質」と指摘し、「柏崎刈羽できちんとした現場管理ができるというのであれば、福島第1でなぜ(汚染水漏れの)問題が生じているのか」と批判した。

 そのうえで「福島第1の対応能力向上のため、柏崎刈羽からの支援が必要ではないか」と問題提起し、「現場管理問題は経営そのもの」と、東電としての技術的、経済的な対応能力を疑問視した。

 福島第1では、今月2日に傾斜地に設置した貯蔵タンクに水を入れすぎて汚染水が漏れるなど、作業ミスによるトラブルが続発。規制庁が改善策や柏崎刈羽の管理能力などを報告するよう求めた。東電は15日に報告書を提出し、汚染水対応要員を約80人増やすなどの強化策を提示。柏崎刈羽の安全管理は適切に行えるとしていた。

 規制委の田中俊一委員長は9日のインタビューで、柏崎刈羽の安全審査について「福島の状況を見極める。報告書に書いてあることが実際に行われているかを見る」と審査入りが遅れる可能性を示唆している。【岡田英】

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