2013年11月12日火曜日

反対」「批判・疑問」が圧倒~秘密保護法案審議入り前後の新聞社説

ニュース・ワーカー2 
2013年-11月-11日
「反対」「批判・疑問」が圧倒~秘密保護法案審議入り前後の新聞社説

 批判が多い特定秘密保護法案が11月7日、衆院で審議入りしました。関西の新聞各紙がどのような扱いで報じたかは、このブログで既に報告したとおりです。この法案が10月25日に安倍晋三内閣で閣議決定された際には、全国の新聞各紙が社説でどんな風に取り上げたか、ネットで調べた範囲のことをこのブログに書きました。とても多くの方に読んでいただいたようでしたので、今回も衆院での審議入り前後に掲載された新聞各紙の社説を分かる範囲で調べてみました。前回と同じように、対象は各紙のサイトです。社説をサイトに掲載していない新聞や、有料会員でなければサイトを閲覧できない新聞もあり、網羅的な調査ではありません。ただ、大まかな傾向は前回と変わらず、ブロック紙・地方紙は法案に明確に反対、ないしは批判的な論調が圧倒していると言っていいと思います。以下に特徴的なことやわたしの感想を簡単に書き留めておきます。

※参考過去記事

 「『反対』を表明している新聞は情報が多い~特定秘密保護法案審議入りを伝える関西各紙の比較」2013年11月9日
 http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20131109/1384003606

全国紙では明確に反対を表明している朝日新聞、毎日新聞の2紙が複数回、関連の社説を掲載し、特に毎日新聞は論点ごとに詳述してシリーズ化しています。特筆ものと言ってよいと思います。ブロック紙、地方紙も反対や批判的な論調の社説掲載は、10月に続いて複数回目の新聞が多いようです。やはり、法案に反対、批判的な新聞ほど、関連の情報量が多くなります。

読売新聞は11月8日付で掲載した社説で、国民の間に懸念があることを強調して「重要なのは、一定期間を過ぎれば、原則公開し、後世の歴史的検証を受けるという視点である」と指摘していますが、秘密保護の法整備の必要性にも紙幅を割いており、基本的な立場としては政権に理解を示しているように読めました。対案や修正案を社論として紙面で発表する同紙の「提言報道」が今回はないのか、気になるところです。

産経新聞は既に基本的なスタンスとして秘密保護法案の成立を求めることを明らかにしています。今回は審議入りに直接触れた社説(同紙のタイトルは「主張」)は見当たりませんでしたが、11月8日付に「NSC法案通過 超党派にこそ意義がある」を掲載。日本版「国家安全保障会議(NSC)」を設ける法案が7日に衆院を通過したことを好意的に評価し、「衆院で審議入りした特定秘密保護法案は、米国などから重要な機密情報の提供を受ける大前提ともいえる。同時に知る権利、報道の自由にも配慮している。充実した情報があってこそ、NSCは機能すると強調しておきたい」と言及しています。

安倍晋三首相はNSC新設に秘密保護法制が不可欠としており、2つの法案はもともと密接不可分です。このため新聞各紙の中には、特定秘密保護法案で社説を書くのではなく、NSC法案に対する論評の中で秘密保護法案の問題点に触れた社説を掲載したところもあります。もちろん、NSC法案、特定秘密保護法案と連続で批判的に取り上げた新聞もあります。

琉球新報は8日付の社説「NSC法案可決 国民を危険にさらすのか」の中で「安倍晋三首相はNSC法案、特定秘密保護法案、集団的自衛権の憲法解釈変更にこだわる。行き着く先は『戦争のできる国』への変質であり、国民を再び戦争の危険にさらすことにほかならない」と指摘しています。

マスメディアにとって取材・報道の自由は死活的に重要な問題ですが、もう一段、大きな視野で「では自由な表現活動が担保されることがなぜ必要なのか」との自問を忘れてはいけないと、あらためて思いました。沖縄の新聞にはいつも学ぶことが多々あります。

 以下に今回目に留まった各紙の社説の見出しを、備忘を兼ねて書き留めておきます。NSC法案の社説は、特定秘密保護法案に言及した部分を引用しました。繰り返しになりますが、ネットでざっくりと調べた結果ですので、すべての新聞の社説を網羅しているわけではありません。また、法案への賛否などの分類は、わたし個人の判断によるものです。

(以下略)

*全国紙、地方紙の状況を詳細に解説している。
 (すごくいい)



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