2017年8月20日日曜日

「かなふはよし、かないたがるはあしゝ」 千利休 (鷲田清一『朝日新聞』折々のことば2017-08-13)

かなふはよし、かないたがるはあしゝ
千利休

 客と亭主は茶会にどのような心持ちで臨めばよいかと問われ、利休はこう答えたという。
茶の湯の心に通じた者同士ならよいが、未熟な人たちが向きあう場合、互いに心をうかがい迎合しようとするので、ともに道を間違うと。
相手の心に叶おうとするのは諂(へつら)いにほかならず、この「無理」が趣向をつくりものにする。
茶道研究家・筒井鉱一の『利休聞き書き「南方録 覚書」』から。

(鷲田清一『朝日新聞』折々のことば2017-08-13)

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