2013年2月22日金曜日

オスカー候補のパレスチナ人監督、米空港で一時拘束 「渡米目的証明せよ」

AFP
オスカー候補のパレスチナ人監督、米空港で一時拘束 「渡米目的証明せよ」
2013年02月22日 13:03 発信地:ロサンゼルス/米国

【2月22日 AFP】24日に開催される第85回アカデミー賞(Academy Awards)候補で授賞式に出席するため訪米したパレスチナ人映画監督、イマード・ブルナート(Emad Burnat)氏が20日、米ロサンゼルス(Los Angels)の空港の入国審査で1時間にわたって身柄を拘束されたことを明らかにし、「不愉快だ」と抗議した。

 ブルナート監督は、ドキュメンタリー映画『壊された5つのカメラ(5 Broken Cameras)』がアカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされている。

 ブルナート監督の声明によると、同監督は授賞式に出席するため夫人と8歳の息子を伴って、トルコ発の航空機で19日夜にロサンゼルス国際空港(Los Angeles International Airport)に到着した。ところが、入国審査で3人は身柄を1時間にわたって拘束され、渡米の目的などを聞かれたという。

 入国審査官は、ブルナート監督がアカデミー賞にノミネートされているという証拠の提示を要求。「渡航の目的を証明できなければ、3人とも今日中にトルコに強制送還すると言われた」という。「40分も続いた尋問の後、息子がわたしに『どうして僕たちはこんな小さな部屋でずっと待たされているの』と尋ねてきた。簡潔に事実を伝えた、『帰らなきゃならないかもしれないね』と。息子ががっかりしたのがよく分かった」(ブルナート監督)

 そのうえでブルナート監督は「不愉快な体験だったが、パレスチナ人にとっては日常のことだ。ヨルダン川西岸(West Bank)では、どこでも毎日、同じことが起きている」ともコメント。「500か所を超えるイスラエルの検問所や路上バリケード、分離壁などがわれわれの土地(自治区)のあちこちにあり、わたしたち一家にきのう起きたことを経験したことのないパレスチナ人は1人もいない」「わたしたちの体験は、パレスチナ人が毎日直面している苦難のささいな一例にすぎない」と語っている。(c)AFP

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