2013年9月28日土曜日

東京はもっとすごく,同年齢の正規・非正規の差は553万円,倍率にすると前者は後者の3.3倍です。これはもう,「差」ではなく「格差」ですよね。(データエッセイ「男性の年収の正規・非正規格差」)

データエッセイ
2013年9月28日土曜日
男性の年収の正規・非正規格差

 昨日の朝日新聞Web版に,「民間給与2年連続の減少,非正規と正規の差300万円」と題する記事が載っています。紹介されているデータの出所は,国税庁の『民間給与実態統計調査』です。
http://www.asahi.com/business/update/0927/TKY201309270334.html

 2012年調査より,正規と非正規とに分けた集計を始めたとのこと。それによると,2012年の平均年収は正規雇用者で468万円,非正規雇用者で168万円だったそうな。なるほど。記事のタイトルでいわれている通り,その差は300万円。スゴイ差です。

 ところで,雇用形態別の年収統計は,総務省の『就業構造基本調査』にも掲載されています。こちらは,公務員等も含む全有業者のものです。また,性別・年齢層別の細かいデータも知ることができます。

 私はこの資料を使って,男性雇用者の年収の正規・非正規格差がどれほどかを,仔細に明らかにしてみました。ファインディングスのいくつかをツイッターで発信したところ,みてくださった方が何人かおられます。ここにて,その全貌をご覧いただきましょう。

(略)

 正規は加齢とともに年収がアップしますが,非正規はそれがありません。よって年収の開きはだんだん大きくなり,左の全国でいうと,50代前半では420万円もの差が出るようになります。東京はもっとすごく,同年齢の正規・非正規の差は553万円,倍率にすると前者は後者の3.3倍です。これはもう,「差」ではなく「格差」ですよね

 上図から,よくいわれる正規・非正規の年収格差は,地域によってかなり異なるのではないかと思われます。私は,自分の年齢層の30代後半について,正規雇用者と非正規雇用者の平均年収を都道府県別に計算してみました。

(略)


本文は表・グラフも豊富

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