2014年6月24日火曜日

なぜオバマ大統領は、寿司を半分残したか (PRESIDENT Online )  : 次郎の前にも後にも久兵衛の寿司を注文

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なぜオバマ大統領は、寿司を半分残したか
(PRESIDENT Online ) 2014年6月18日(水)配信

■次郎の前にも後にも久兵衛の寿司を注文

2014年4月23日、来日したオバマ大統領は安倍首相と非公式夕食会の会場に「すきやばし次郎」を選んだ。ところがオバマ大統領は、次郎の寿司を半分も残したという。さらには夕食会の前にオバマ大統領が、寿司の出前をライバルの「銀座 久兵衛」に頼んだという情報を掴んだ。事実を確かめるべく久兵衛の主人、今田洋輔氏に突撃取材を敢行した。

――まず大統領側から注文を受けたというのは事実でしょうか。
【今田】寿司の出前を頼まれたのは事実です。私どもとしては、いつも通り、お客様から伺ったご注文を真心込めてお届けしたまでです。

――オバマ大統領が夕食で寿司を半分残したということですが、事前に出前を取っていたことが原因だと思われますか。
【今田】それは私にはお答えできません。注文された寿司を食べられたのであれば、半分残されるのはしょうがないかもしれません。

――出前に対して、大統領側から感想などありませんでしたか。
【今田】食べていただいてどうお思いになったかはわかりませんが、翌日にも久兵衛に注文をいただいたことは事実です。お寿司がお好きなんでしょうね。

――ということは、久兵衛の寿司をかなり気に入ったということでしょうか。
【今田】そうであればうれしいですね。

――今回の夕食会はすきやばし次郎が選ばれましたが、以前、クリントン元大統領と宮澤喜一元首相の会談では久兵衛が会場でした。

【今田】実は、今回の夕食会に関して、うちにも打診がありましたが実現しませんでした。警備上や近隣のお店にご迷惑をかけなくて済むという理由から、久兵衛には世界の首脳がいらっしゃいます。中でもクリントンさんと宮澤さんのご会食はよく覚えています。宮澤さんは「寿司会談なんて初めてだ」と笑いながらおっしゃっていた。宮澤さんが流暢に英語で話されていて、なごやかな雰囲気でしたね。

――久兵衛は大物政治家が利用しているというイメージがあります。
【今田】うちはもともと宏池会のご利用が多かったんです。いわゆる吉田学校、吉田茂をはじめとして、池田勇人、佐藤栄作、大平正芳、宮澤喜一、そういった方々にご愛顧をたまわりました。

――外国の方にとっても、寿司を食べることが一般的になってきていますね。
【今田】そう思います。寿司が海外の方にも受け入れられている理由はいくつもあるでしょう。例えば40年以上前からアメリカでは国を挙げて健康に力を入れています。FDA(アメリカ食品医薬品局)が出した健康のための食生活指針が、伝統的な和食と非常に似ているという話もあります。日本でも魚介類に含まれるDHA、EPAが体にいいなどとブームになりました。だけどそれ以上に、特に日本で寿司を食べた外国人の方が驚くのは、寿司屋のおもてなしの心ではないでしょうか。カウンター越しに対面した状態で、最初から最後まで、料理人が自分のために料理をつくってくれる。

「今日はどこどこからこんなものが入ってますよ」「じゃあそれをいただこう」。日本にいると普通の会話かもしれませんが、海外の方からすれば驚くでしょうね。

――おもてなしという点で久兵衛とすきやばし次郎では違いはありますか?
【今田】うちは徹底的にお客様中心主義です。ちょっと高級な店へ行くと常連ばかりが特別扱いを受けるようなところもありますが、うちの場合は真逆。 常連さんも一見さんも分け隔てなくおもてなしします。私が直接体験したわけではないのですが、うちの常連さんが次郎さんに行くと違和感を覚えることがあるらしい。

「好きなものが食べられなかった」「一方的に高圧的に寿司を出された」「酒を飲ませてもらえなかった」なんて聞いたことがあります。だけどそれはスタイルの違いかなと思いますね。次郎さんのスタイルがしっくりくるお客様もきっといらっしゃるのでしょう。値段や店内の雰囲気、シャリの具合やネタの鮮度、職人の腕、そしておもてなし。そういったすべてが寿司のうまさを決めると思っています。これからも妥協せずにうまい寿司をご提供していきたいですね。




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