2015年2月24日火曜日

西川農相が報道批判 「説明しても分からない人は分からない」 (東京新聞) : 「政治とカネ」問題について、最後まで「違法性はない」と主張。吹っ切れたように、報道への批判も繰り返した。

東京新聞
西川農相が報道批判 「説明しても分からない人は分からない」    
2015年2月24日 朝刊

 「政治とカネ」の問題でまた、安倍政権の閣僚が辞任した。二十三日に突然、辞表を提出した西川公也農相(72)。「いくら説明しても分からない」と記者会見を開かず、「耐え難いイメージをつくられた」と報道批判まで飛び出した。開き直ったかのような態度に、地元の有権者も「説明は必要だ」と憤る。安倍晋三首相も任命責任を認め、小渕優子前経済産業相、松島みどり前法相に続く退場劇に、政治不信が強まる。 

 「いくら説明しても分からない人は分からない」。西川公也農相が二十三日、安倍晋三首相に辞表を提出した。「政治とカネ」問題について、最後まで「違法性はない」と主張。吹っ切れたように、報道への批判も繰り返した。

 同日夕に官邸に姿を見せた西川氏は、安倍首相との面会後に記者に囲まれ、「辞表を出してきました」と自ら表明。首相からは慰留されたが「自分で決めた。予算の基本的質疑が終わったら(辞任しよう)と思っていた」と明かした。

 問題となった政党支部への寄付金について、これまで「違法性はない」「道義的観点から(寄付金を)返還した」と強調していた西川氏。この日も質問が寄付金に及ぶと、従来の主張を繰り返し、さらに「過剰報道」「私にとって耐え難いイメージをつくられた」と、悔しさを報道陣にぶつけた。

 安倍首相も官邸で取材に応じ、「任命責任は私にある。国民の皆様におわび申し上げたい」と自らの責任を認めた。

 時折、目を伏せながら「本人の辞任の意思は固く、尊重することにした」と経緯を説明。「職務にまい進してもらいたい」と一貫して擁護の姿勢だった首相の表情は、突然の辞任劇に、硬いままだった。

◆これで解決にするな
 広告専門誌「宣伝会議」で編集統括の副社長を務める田中里沙さんの話 「政治とカネ」の問題に国民はうんざりしている。問題があるたびに政治の議論が停滞し、損をするのはいつも国民だ。こうした問題を調査する第三者委員会を設けるなど、根本的に解決してほしい。今回の問題も「辞任=解決」で終わりにするのではなく、国民から信頼される政治の実現に向けてきっちりと調べるべきだ。

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