2015年5月28日木曜日

【新着ブログ】南沙織の息子アッキーの「等身大の沖縄」レポートが深イイ!(水島宏明)— ハフィントンポスト日本版 : 今、テレビの報道番組がなかなか表面的なことを伝えることに終始してしまう「戦後70年」の現実。また本土の人間にとっては「遠い」と感じてしまう「沖縄の人々の思い」。それをまさに「等身大」で伝えてくれた放送だった。


(略)

スタジオでは1996年に日米の間で普天間基地の返還合意が成立していたのに実現されていないことや今もあちこちに残る戦時中に住民が避難したガマ(自然の洞穴)の跡を訪ねていき、2ヶ月半そこで暮らしたという74歳の男性と一緒に中に入る。その男性は当時4歳。暮らした頃の記憶はまったくないという。

アッキーはガマの暗がりから外に出てきた時に「地上はいいな」と感じた感想をスタジオで説明しながら、こう語った。

「でも1945年、沖縄で生き延びた人には何があったのかということは、ガマから出てきた後はそこはあたり一面、焼け野原で自分の家もなくなっている。その後、収容所に入れられて、戦争が終わった後、自分の集落に戻ってみると、もうそこにはフェンスが張られて米軍の基地として土地は接収されていた」

さらにアッキーはさらに続けたのだ。

「その時の沖縄の方の屈辱って、大きかったのだろうなって、本当に思います。沖縄の人にとって、そもそも基地というものは、そういう感情や思いが根底にあるんだよっていうこと。そういう思いを持った人がいらっしゃるんだよということを理解しようとすることはすごく大事なことなんじゃないかと思いました」

この後、解説委員の柳澤秀夫キャスターがフォローした。

「ある意味、70年経ったといわれる沖縄の現実を見ていくと、その『70年』」というのはまだずっと続いているんですよね。よく『戦後は終わった』という言葉を耳にするけど、どうじゃないじゃないかなあと考えさせられる」

キャスターのイノッチ(井ノ原快彦)が続けた。

「同時に74歳の方でも記憶がないという」ことですから、どうにか、この思いとか、想像力を働かせて、『どんなに大変だったんだろう?』ってことを考えるべきですよね」

沖縄戦の記憶さえもうなくなりつつある、という現状も含めて、「戦後70年」の意味を感じさせてくれる、優れた放送だったと思う。

今、テレビの報道番組がなかなか表面的なことを伝えることに終始してしまう「戦後70年」の現実。また本土の人間にとっては「遠い」と感じてしまう「沖縄の人々の思い」。それをまさに「等身大」で伝えてくれた放送だった。

(後略)

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