-------------------「テレビは楽しければそれでいいと言えたイノセントな時代は終わってしまいました」
— ハフポスト日本版 / 会話を生み出す国際メディア (@HuffPostJapan) September 2, 2020
モーリー・ロバートソンさんが非難した、テレビ界の「やっつけで乱暴な、ポルノ的演出」とは?https://t.co/BQkKMZD8A8
唐突ですが意見表明をします。今後のテレビ出演ではいじめ、決めつけ、ステレオタイプ、ジェンダー差別、ステマ、ファクトチェックされていない情報流布になるべく抵抗することにしました。生放送では勿論やりますが、収録ではカットされてもやります。以下、長く深くなりますが私の考えを解説します。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
安倍総理の辞任も追い打ちとなり、五輪開催には暗雲が漂っています。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
「求心力」失い東京五輪開催見通せず…安倍首相辞任表明、スポーツ界にも衝撃:東京新聞 TOKYO Web https://t.co/pHX1Jck4uO
さて、このようにコロナ・政治・五輪不安などに加えてそもそもネット配信およびネットの浸透によって圧迫されているテレビそのものの業態があります。後者の「ネットの脅威」に対しては逆によくここまで持ちこたえたなと感心しています。
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◎報道、バラエティーともに瞬発的なセンセーショナリズムを追う演出が以前より目立つようになった。
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◎生煮えの企画が多く、見切り発車の頻度が増えている。情報番組ではファクトチェックが入念になされない。
◎直接・間接の「いじめ」が盛り込まれる場面が増えた。例として「クイズに答えられなかったら罰ゲーム」「チームメートになじられる」「高学歴なのに低学歴のタレントでもわかる問題がとけなかった」などなどです。あるいは女性出演者の年齢をアイドル、新人アナと比較する形で「いじる」演出。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
◎出演者をキャラ設定や肩書などではめ込む傾向。自分に限って言うと「東大とハーバードに同時合格」がテロップに流れる場合が多いです。40年前の快挙(確かに快挙ではあった)に驚く人がいることも否めませんし、それで出演できるのならまあいい、という按配なのですが、そこに押し込みすぎる。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
◎若い女性を「昭和のオヤジ目線」でキャスティングする傾向。これはもう定番ですが #MeToo 以後、本当に世間の価値観は変わってきています。テレビは追いつく必要がある。
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この記事が「ごく一部の下世話なメディア限定」だとしても公開されている以上、女性アナウンサーを性的な商品へと貶める記事であることは否めません。「女子アナ」「乳」で検索して注釈なしで記事が出てくる構造自体に暴力性があります。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
そのしわ寄せが「やっつけで乱暴な、ポルノ的演出」という形で現場に降りてきてしまっている。とにかくテレビの元気がない。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
しかしなかなかどうして大企業のスポンサーシップは手厚く、文春の記事を書いた2016年以降、テレビは五輪開催やインバウンド祭り、アベノミクス三本の矢をもって難所を乗り切り、ネット配信にも進出して21世紀に君臨する存在へと返り咲くのではないかというほどに勢いづきました。
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一方でアメリカ大統領選に目をやると争点になっているのは多様性と白人至上主義の戦い、イケドンの新自由主義と社会民主主義の戦い、孤立主義と国際協調の戦い、環境問題を直視する世代と無視する世代の戦い、差別と寛容の戦いです。
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この価値観の交代は間違いなく日本にも押し寄せてきます。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
みんなが同じものを求める「マスの幸福像」がもはや成り立たず、逆にそれぞれの人がテンプレートを外れて自分らしく生きることが求められる時代になっています。女性や外国人、LGBTの人々だけではありません。
さほどテレビに愛着がなく、翻訳アルバイトよりは条件が良いという一点で出演し続けているのでテレビがまた元気になるかどうかは、正直どうでもいいのです。ただ、ヘイトへの加担はしたくない。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
「テレビは楽しければそれでいい」と言えたイノセントな時代は終わってしまいました。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
反論が聞こえてきそうです。「テレビはそれほど見ている人がいない。こんなこと気にしてもしょうがない」と。でも、案外みんな見ているんです、驚くほど。
トランプだアンティファだ大麻だという発信しかしていないつもりなのに、ちょい役で子供が見る番組に出て小銭稼ぎをしてきたのがチリツモ。テレビは影響力が案外、どでかい。つまりこの問題を放置すると日本のチェンジをもう一世代待たなきゃいけないことになる。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
私自身はいつでも一方にトランプ氏がいて、他方にカマラハリス氏や大坂なおみさんがいるのだという現実を意識せずにはいられない。「いやなら見るな」という有名な暴言がありますが、「いやなら呼ぶな」と言いたい。そして最後に。「ネットの闇」のせいじゃないからな!
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) September 1, 2020
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