2012年6月2日土曜日

河川の放射能汚染 江戸川河口15km付近の川底5cm以上の深さでは5万3,000ベクレル


NHKニュース
川底の下層に放射性物質集まる
6月2日 5時8分
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、河川にたまった放射性セシウムは、国が測定を行っている川底から深さ5センチよりもさらに下の層に集まっているケースが多いことが分かり、専門家は、測定方法の見直しが必要だと指摘しています。


近畿大学の研究グループは、福島第一原発の事故で放出された放射性セシウムの動きを調べるため、ことし4月、東京湾に流れ込む江戸川で泥などを採取し、川底から20センチの深さで採れた5か所についてセシウムの分布を測定しました。
その結果、河口から上流に15キロ付近の、1平方メートル当たりおよそ5万3000ベクレルを検出した場所では、56%が川底から深さ5センチよりもさらに下の層に集まっていることが分かったということです。
利根川との分岐部から下流までのほかの4か所でも、同じように、セシウムの47%から78%が、川底から5センチよりも深いところに蓄積していたとしています。
去年5月以降、環境省が東北や関東の河川で行っている放射性セシウムの調査では、測定の範囲がいずれも川底から深さ5センチ前後に限られています。
これについて、調査した山崎秀夫教授は「川底の泥は、20センチの深さであっても台風などで移動する可能性がある。今のところ東京湾の魚の濃度は低いが、影響を予測するには放射性セシウムの量を正確に把握する必要があり、国は測定方法を早急に見直すべきだ」と話しています

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