2012年7月17日火曜日

保安院の専門家会議、大飯原発の活断層調査の要望強く、調査が不可避となる

東京新聞
大飯原発、断層調査不可避に 専門家から要望相次ぐ
2012年7月17日 19時10分
原発の敷地内にある断層の活動性を検討する経済産業省原子力安全・保安院の専門家会議が17日開かれた。関西電力大飯原発の破砕帯と呼ばれる軟弱な断層について、専門家から「活断層の可能性を否定できる情報が出されていない」として現地調査を求める意見が相次ぎ、調査が避けられない状況となった
関電の担当者は「指摘の内容を踏まえて検討したい」と答えたが、保安院は「専門家の意見は極めて重たい。速やかに対応方針を検討する」とした。
問題の破砕帯は「F―6断層」と呼ばれ、東洋大の渡辺満久教授らが6月に「近くの活断層と連動して地表がずれる恐れが否定できない」と指摘していた。
(共同)

NHKニュース
大飯原発 亀裂調査求める意見
7月17日 20時5分
原子力発電所の地下を走る亀裂が活断層かどうかを議論している、国の原子力安全・保安院の会議が開かれ、3号機がフル稼働に達した福井県にある大飯原発と、石川県にある志賀原発の亀裂について、専門家から「活断層かどうか判断できず、改めて調査をすべきだ」などの意見が相次ぎました。
保安院は、電力会社に現地調査をするよう指示するかどうか対応を検討するとしています。
福井県にある敦賀原発では、2号機の近くの地中にある「破砕帯」と呼ばれる亀裂が活断層の可能性があるなどと専門家から指摘されたことから、原子力安全・保安院は、各地の原発の亀裂について専門家の意見を聞いています。
17日は、まず福井県にある大飯原発について議論が行われ、2号機と3号機の間の地下をおよそ900メートルにわたって南北に走っている、「F-6」と呼ばれる亀裂について、専門家から「これまでの調査では情報が不足していて活断層かどうか判断できず、改めて調査をすべきだ」という意見が相次ぎました。
大飯原発では、3号機が今月9日にフル稼働に達したほか、4号機では18日に原子炉を起動させることになっています。
また、志賀原発の1号機の地下、およそ250メートルを走る、長さおよそ300メートルの「S-1」と呼ばれる亀裂についても、専門家から「活断層の可能性があり、改めて調査をすべきだ」という意見が相次ぎました。
このため、保安院は、関西電力と北陸電力に現地調査をするよう指示するかどうか対応を検討するとしています。
国の耐震設計の指針では、活断層の真上に原発の重要な設備を設置することを認めておらず、調査が行われて亀裂が活断層だった場合は、原子炉が運転できなくなる可能性があります。

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