2013年1月9日水曜日

ロシア政府が1992年に歯舞・色丹両島の返還を提案していた。 日本政府は4島一括返還を求める立場からこれを拒否。

読売新聞
露の「平和条約前に2島返還」提案、日本が拒否

 北方領土を巡る日露交渉に関し、東郷和彦・元外務省欧州局長が8日、読売新聞の取材に応じ、ロシア政府が1992年に平和条約締結前の歯舞、色丹両島の返還を提案していたことを明らかにした。
 日本政府は択捉島、国後島を含めた4島一括返還を求める立場から拒否したという。
 東郷氏によると、提案はロシアのコズイレフ外相(当時)が同年3月に来日し、渡辺美智雄外相(同)と会談した際に口頭で伝えられた。〈1〉歯舞、色丹両島の返還時期や手続きを協議する〈2〉両島を日本に引き渡す〈3〉両島に関する協議経過を踏まえて国後島と択捉島の扱いを協議する〈4〉合意後に平和条約を締結する――との内容だったという。
 日本と旧ソ連が56年に締結した日ソ共同宣言では、平和条約締結後に歯舞、色丹両島を日本に引き渡すとしていた。92年の提案は、平和条約締結前に両島を引き渡し、さらに国後島、択捉島の返還にも含みを持たせるなど踏み込んだ内容だった。
(2013年1月9日07時54分  読売新聞)

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