2014年9月23日火曜日

野党が調査に乗り出した 小渕経産相が抱える「政治とカネ」 (日刊ゲンダイ)

日刊ゲンダイ
野党が調査に乗り出した 小渕経産相が抱える「政治とカネ」  
2014年9月23日

「会見中は記者とほとんど視線を合わせることはありません。ずっと下を見て、うつむいたまま。官僚作成の会見原稿を凝視しているだけですよ」(経産省事情通)

 安倍改造内閣の“看板大臣”だったはずの小渕優子経産相(40)の評価が日増しに下がっている。特に担当記者たちを呆れさせているのが、定例会見の中身のなさ。就任以降、6回の会見は終始、官僚作文の棒読み。“この人ならでは”という意見を口にすることは皆無に等しい。

「就任会見の冒頭から『安倍総理』と言うべき箇所を原稿を読みながら『アソウ』と間違えたのにも驚きましたが、記者との質問のやりとりも常にカミ合いません。何を聞かれても必ず官僚が準備した『想定問答』に目を落としてから答えるので、発言に面白みもない。ホント、記者泣かせの大臣です」(大手紙経産省担当記者)

 川内原発の再稼働について聞かれると、小渕は「地元の理解を得ていくことは本当に大事」の一点張り。福島原発の事故対応は「全力で取り組んでいきたい」、地方活性化は「現場の声が何よりも大事」、ウクライナ情勢は「平和的解決に期待する」、TPP交渉は「困難な課題が残されていると承知している」――。この程度の認識と回答で許されるなら、経産相なんて中学生でも務まるのではないか。

■八ツ場ダムに群がるゼネコンマネー

 29日から始まる臨時国会でも答弁にシドロモドロとなる姿が今から目に浮かぶ。前出の通り、ただでさえ難題山積の省を預かる立場なのに、野党の追及に耐え切れるかは疑わしい。加えて小渕には「政治とカネ」の問題もくすぶっている。ある野党議員は「小渕大臣の“第3のサイフ”の調査に乗り出しています」と、こう明かす。

「小渕大臣の地元の群馬・高崎市には資金管理団体や、自身が代表を務める政党支部とは別に父親の恵三元首相から譲り受けた『自民党群馬県ふるさと振興支部』という政治団体が存在する。自民党の政党支部として扱われ、普通の政治団体なら禁じられている企業献金の受け皿となっているのです。献金元の大半は地元企業。選挙区内に建設中で総額4600億円に及ぶ八ツ場ダムの関連工事を受注した地元ゼネコンも多い。特に毎年献金を欠かさない企業が、数億円規模の事業を請け負っていたりする。民主党政権が八ツ場ダムの本体工事を中止した際、小渕大臣は工事再開を声高に訴えていました」

 クリーンなイメージが崩れ去れば、この女性大臣には“売り”がなくなる。就任3週目で早くもメッキがはげ落ちてきた。



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