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福島原発:40万ベクレル地下水過去最大 排水溝も高く
毎日新聞 2013年10月18日 11時44分(最終更新 10月18日 13時21分)
東京電力は18日、福島第1原発で高濃度汚染水約300トンが漏れた地上タンク付近にある地下水観測用井戸(地下約7メートル)から、放射性ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり40万ベクレル検出されたと発表した。ストロンチウム90の国の排出基準は同30ベクレル以下。この井戸では過去最大値の125倍の濃度という。近くの排水溝のせき止め水からも、前日発表した濃度の15倍に上る同3万4000ベクレルが検出され、過去最大値を更新した。いずれも17日に取水した水という。
観測井戸は、9月上旬に掘られた八つのうちの一つ。タンクから最も近い15メートルの場所にあり、これまでも他の井戸より高い値が検出され、過去最大値は9月8日の同3200ベクレル。この井戸はふたがされており、東電は濃度上昇について「理由はわからないが、漏れた高濃度汚染水の影響が考えられる」としている。井戸は地下水が原発建屋に流入する前にくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」計画の井戸の上流側にあり、同バイパスの実効性に影響を与える恐れもある。
一方、排水溝では17日に過去最大値の同2300ベクレルの検出を発表したばかり。東電は「台風26号による雨水と一緒に周囲の汚染土が流入した可能性がある」としながらも「以前の台風でもこんなに急激に上昇したことはない」と説明。排水溝のせき止め水は、土のうを積んでおり、東電は外洋に流れ出た可能性は否定している。【栗田慎一、蓬田正志】
福島第1原発:汚染水問題 排水溝、2300ベクレル検出 台風で汚染土が流入
毎日新聞 2013年10月18日 東京朝刊
東京電力は17日、福島第1原発で外洋に通じる排水溝の水を測定した結果、5地点で放射性物質濃度が急上昇し、最大1リットル当たり2300ベクレルとなったと発表した。この地点では9月13日採取分の同860ベクレルを超え過去最高値。東電は、汚染された土砂が台風26号の雨水で洗われ排水溝に流れ込んだと説明し、海への流出も「否定できない」としている。
東電は8月にベータ線などの測定を始めた。排水溝で確認された汚染水は、これまでの測定結果から放射性ストロンチウム90(同原発での国の排出基準は1リットル当たり30ベクレル以下)が半分を占めているとみられる。
東電によると、今回のサンプルは16日に採取。最大値が検出されたのは海まで約500メートルの地点だった。5地点のうち海に最も近い約150メートルの観測地でも過去最高の同1400ベクレルを検出した。直近の15日採取分(19ベクレル)の約70倍で、2日に採取した同840ベクレルを上回った。【蓬田正志】
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