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村上春樹がノーベル賞を取れない理由 海外メディアが分析
NewsPhere | 執筆者: NewSphere 編集部
投稿日: 2013年10月08日 10時56分 JST | 更新: 2013年10月08日 10時56分 JST
村上春樹には政治性が足りない? 海外メディアがノーベル文学賞とれない理由を分析
(略)
【ノーベル賞を獲れない理由】
村上氏は、これまで何度も候補に挙がったが、受賞を逃してきた。2012年にも、最も有力な候補者と見られたが、受賞したのは中国の莫言氏であった。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、中央大学文学部の宇佐美毅教授による、過去の日本人文学賞受賞者(1968年受賞の川端康成氏や1994年受賞の大江健三郎氏)との比較を紹介している。
同教授は、例えば大江氏の作品では、社会の中で少数派の人々の葛藤や原子力問題など、政治的・社会的問題が扱われるのに比べ、村上氏の作品はあまりそういう要素がみられない、と指摘している。このため、同氏の作品は強力なテーマや目的が欠けているとみられており、それがノーベル賞をいまだに受賞できない理由のひとつだろう、とみているようだ。
実際、村上氏はこれまで、公の場に姿を現すことはあまりなく、政治的な発言もほとんどしてこなかった。しかし、2012年、日本と中国の領土問題に関する緊張の高まりを受け、朝日新聞に寄稿している。同氏はその中で、日本が中国と対立し国家主義の傾向を強めることは、安酒を飲むようなもので、酔が回るのは早いが、ひどい二日酔いになる、と冷静な対処を求める意見を述べた。
また2009年には、エルサレム賞授賞式で、イスラエルによるパレスチナ人の扱いを非難した。
評論家の一部は、これらはノーベル賞を意識しての政治的発言ではないか、と幾分皮肉な味方をしているようだ。
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