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安倍首相の隣にいたハゲタカ“大ボス”の正体
ゲンダイネット(2013年10月3日10時26分)
「安倍首相の隣にいる男は、だれなんだ?」
先日、訪米した安倍首相は、米シンクタンク・ハドソン研究所の昼食会に招待された。そのとき安倍首相に真剣に語りかける男に注目が集まっている。
「米投資ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の共同創業者、ヘンリー・クラビス氏です。KKRは、1989年に世界的な争奪戦の末、RJRナビスコを落札したことで一躍有名になりました。買収額は252億ドル、当時の為替換算で約3兆円。当時から指揮を執っている米金融界の超大物が、クラビス氏です」(経済ジャーナリスト・有森隆氏)
クラビス氏は、安倍首相にランチを食べる時間も与えず、「もっと米国のファンドを活用しろ」とひたすら注文をつけたという。KKRがパナソニックからヘルスケア事業部門を約1500億円で買収すると発表したのは、その翌日の9月27日だった。
「今年4月、KKR日本法人の社長に迎えた平野博文氏は、元日興プリンシパル・インベストメンツ会長として、日英7000億円以上の投資実績を持つファンド業界の有名人です。平野氏の社長就任後には、日本を中心としてアジアに投資する5000億円規模のファンドが設定されました。しかも、KKRは、昨年8月、経営難のルネサスエレクトロニクスの買収に名乗りを上げながら、土壇場でトヨタなどにひっくり返されています。この一連の流れから、クラビス氏が、アベノミクスの波に乗って成長が期待できる日本企業を買収して、“倍返し”を狙っているのは明らかでしょう」(ファンド関係者)
KKRは、3年前に325億円で買収したインテリジェンスを、今年3月510億円でテンプHDに売却している。今度はパナソニックに1500億円だが、投資額は5倍近くに膨らんだことになる。すごいハゲタカの鼻息だが、「新たに1000億円単位の案件を物色している」「日立や富士通、はたまた東電なんて具体名も聞こえてくる」(前出のファンド関係者)とささやかれている。
(日刊ゲンダイ2013年10月2日掲載)
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