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「世界が聴衆、誠実さ示せ」=安倍首相の米議会演説-アーミテージ氏に聞く
【ワシントン時事】米国の知日派の重鎮、アーミテージ元国務副長官は13日、安倍晋三首相の訪米を前にインタビューに応じ、首相が29日に米連邦議会で行う演説で歴史認識の問題に言及し、近隣国との関係改善につなげることに期待感を示した。主なやりとりは次の通り。
-首相が26日から訪米する。ポイントは。
重要なのは米国が日本の人々に敬意を示し、首相が上下両院合同会議で演説する機会を設けたことだ。首相が歴史(問題)を乗り越えることができるかどうか、米国よりはるかに広い(範囲の)聴衆が見守っている。これは米国人に対してだけの演説ではない。世界に向けた演説だ。
-歴史問題を乗り越えるとは。
最も重要なのは特定の言葉ではなく、誠実さだ。首相は米紙のインタビューで(いわゆる従軍慰安婦問題について)「人身売買」「心が痛む」と語った。米国人の耳にはそれらの言葉は非常に強く、誠実に聞こえた。首相は(誠実さが重要だと)理解していると自信を持った。
-誰に対する誠実さが必要か。
日本の民間人を含め、戦中に苦しんだ全ての人に対してだ。米国人、朝鮮人、中国人、オランダ人、インドネシア人、マレーシア人、シンガポール人…。多くの人が苦しんだ。聴衆は幅広い。日本の戦後70年は素晴らしかった。次の70年を素晴らしいものにするために(演説が)重要だ。
-韓国人の間には謝罪を求める声もある。
首相が誠実な演説をすれば、朴槿恵大統領は首相と話すべきだと考える多くの人々が韓国にも現れるだろう。
-ほかに訪米のポイントは。
首相が(首脳会談で)環太平洋連携協定(TPP)について前向きなコメントをすることへの期待がある。願わくは米政府は首相の訪問を利用し、大統領貿易促進権限(TPA)法案を推し進めてほしい。TPPはアジアにとって重要だ。
-来年は大統領が来日する番だ。日本国民の間には被爆地訪問への期待がある。
大統領がどうするか知らないが、広島、長崎を訪問するなら私は支持する。謝罪するわけではない。しかし、亡くなった多くの日本人に悲しみの気持ちを表すことは適切だ。(2015/04/14-14:49)
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