2014年7月19日土曜日

増税の影響を直視せよ (『朝日新聞』経済気象台2014-07-18) : 「まず消費が落ち込んでいる」 「投資も懸念材料だ」 「落ち込みはすでに「想定内」ではない」

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【8月の新車販売9%減 増税後最大の落ち込み】

【景気、進まぬ回復 消費、4ヵ月連続減 7月】

【4月~6月生産落込みは「想定」以上 / 3メガ銀の当期利益の落込みは前年の好業績を「剥落」 記事は最下段に↓】


増税の影響を直視せよ (『朝日新聞』経済気象台2014-07-18)

すでにして暑い。
今年はエルニーニョ現象の発生で冷夏になるという予想もあったが、気象庁はエルニーニョが日本に影響を及ぼすのは秋以降と予想を修正した。
異常気象は経済動向に思わぬ影響をもたらす。

その経済動向だが、増税の影響が明らかになってきた。
まず消費が落ち込んでいる
5月の家計調査によれば世帯当たりの実質消費は前年同月比で8%減少した。
この数字は、東日本大震災時に次いで過去2番目に悪い。
1989年、97年の過去の増税の時よりも消費は落ち込んでいる。

投資も懸念材料だ
5月の機械受注統計の国内民需は前月比19・5%減、前年比14・3%減と、リーマン・ショック時よりもひどい。
機械受注の激減で、4~6月期の国内総生産(GDP)の投資も減少することが予想される。
雇用は5月の有効求人倍率が1・09倍でバブル期に近づくなど強いが、これは景気動向に遅れる遅行指数である。

落ち込みはすでに「想定内」ではない
問題は次にどう生かすかだ。
政府は7~9月期のGDP統計を参考にして次の消費税増税を決断すると言っている。
麻生財務相は15年度予算についてはプライマリーバランス(基礎的財政収支)の赤字半減を最優先課題とし、さらなる消費税増税への意欲を隠さない。

今回の落ち込みは紛れもなく消費税増税が原因である。
97年時はデフレ不況へとつながっていったが、内閣府・財務省はアジア通貨危機という外部要因が大きいとし、今回の増税を正当化してきた。
ここで冷夏になるとGDPの落ち込みはまた外部要因のせいにされてしまうかもしれない。
政府は現実を直視し次を考えるべきだ。                   (AS)


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機械受注19.5%下回る 2か月連続減 (NHK) ← ほらほらアベノミクスのバケの皮がそろそろ・・・。 それでも、内閣府は日銀よりまだ正直か?

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【社説】インフレや円安に依存しすぎたアベノミクス (ウォールストリートジャーナル) : 「首相の経済再生計画が触れ込み通りに機能していないことを示している」

鉱工業生産、6月3.3%低下 東日本大震災以来の下げ幅 (日経新聞) ← 増税の影響。 アベノミクス、転じてアベノリスク又はアホノミクス(ドアホノミクス)に

日本の景気回復にとっての「好循環」はここに来て回転がややスローダウンしているようだ⇒アベノミクスの好循環、鈍化を読み解く— ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 : 「 最近の一連の統計は、弱い個人消費、鈍い賃金の伸び、労働市場の相反する新たな様相を示している」

3メガ銀の4―6月当期利益は約2割減、アベノミクス効果足踏み (ロイター) : 「当期利益の合算が前年同期比20.9%減の6260億円となり、アベノミクス効果による株価の上昇を背景にした前年の好業績がはく落した形となった」

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「増税後の景気回復 暗雲」「鉱工業生産 弱含み 輸出も不振」 (朝日新聞) : 景気はいったん減速した後に回復に向かうと見られていたが、「変調」を示す経済指標が出始めている。

4月~6月期GDP成長率 大幅下落の予想 民間「消費戻らず」 (『朝日新聞』) : 前回消費税率アップの1997年4月~6月の大幅に超える落ち込みとなる見通し

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7月のスーパー販売額は前年比2.1%減、4カ月連続マイナス (ロイター) / 日経商品面「ガソリン需要が低調」。そりゃ、賃金増えていない人が大多数だから「節約志向を強めている」のは当然。スタグフレーション的様相。 — 本石町日記

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ロイター ホットストック:近鉄百が売り先行、あべのハルカス本店売上高が予想下回る

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「再増税 リスク大きい」ーー産経新聞のインタビューで、本田悦郎内閣官房参与が、来年10月に予定する消費税率10%への引きあげ・再増税に慎重な姿勢をしましました。2014年8月27日付 ← 本田悦郎っちゅうのは、これがまた「ナショナリスト」と評判の男

景気、進まぬ回復 消費、4ヵ月連続減 7月 (『朝日新聞』2014-08-30)

4月以降、新車販売台数が伸びず、その代わりに中古車の軽にシフトしていたのが、その中古の軽も売れなくなり、当然新車も売れなくなった。実質賃金は下がり、消費支出も削りまくり。状況的には、リセッションに突入したとみた方がいいんでないのかね? — フジヤマ ガイチ





















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