2014年7月31日木曜日

3メガ銀の4―6月当期利益は約2割減、アベノミクス効果足踏み (ロイター) : 「当期利益の合算が前年同期比20.9%減の6260億円となり、アベノミクス効果による株価の上昇を背景にした前年の好業績がはく落した形となった」

ロイター
3メガ銀の4―6月当期利益は約2割減、アベノミクス効果足踏み
2014年 07月 31日 19:17 

[東京 31日 ロイター] - 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T: 株価, ニュース, レポート)など3メガ銀行グループが31日までに発表した2014年4―6月決算は、当期利益の合算が前年同期比20.9%減の6260億円となり、アベノミクス効果による株価の上昇を背景にした前年の好業績がはく落した形となった。

三菱UFJが31日発表した4―6月期当期利益は前年同期比5.8%減の2404億円。みずほフィナンシャルグループ(8411.T: 株価, ニュース, レポート)が同日発表した当期利益は同37.5%減の1547億円。三井住友フィナンシャルグループ(8316.T: 株価, ニュース, レポート)が30日発表した当期利益は19.9%減の2308億円だった。

前年同期は、みずほと三井住友が過去最高益となったが、この4―6月期は株価の上昇が前年ほどではなかったことなどを背景に大幅減益となった。

三菱UFJは相対的に減益幅が小幅に留まった。傘下の証券子会社の市場部門の不振を、タイのアユタヤ銀行買収に伴う資金利益の増加や、法人向け手数料収入で補った。一方、アベノミクス効果で期待されていた国内貸出の伸びは緩やかだ。三菱UFJの国内法人向け貸出は昨年6月比2兆円、みずほの国内貸出は同4000億円、三井住友は同2000億円それぞれ増えた。しかし、昨年4月以降、日銀の量的・質的金融緩和に対応して売却した国債の額は30兆円弱に上る。「貸出を増やすという面では、ポートフォリオのリバランスには至っていない」(銀行アナリスト)状況だ。

金融緩和の影響で、長期金利も低水準が続き、国内の預貸金利ザヤの縮小は止まっていない。大手行が供給する住宅ローンの10年固定最優遇金利は8月から1.30%となり、過去最低水準だ。法人向けの約定金利も下がり続けており、国内の貸出ビジネスは利ざやの縮小を残高の増加で補いきれず、厳しい状況が続く。

フィッチ・レーティングスの村上美樹アナリストは「本業である国内貸出はまだまだ弱い。ボリュームは頭打ちで利ざやは下げ止まっていない。国内貸出は短期的に改善を望むのは難しい」と話している。

*写真が表示されなかったため再送します。

(布施太郎)



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