安井仲治(やすいなかじ 1903-42)
「安井仲治ポートフォリオ」より
流氓ユダヤ 窓(1941昭和16)
窓からどこか不安げな顔を覗かせているの男性は亡命者。
1941年の春、ナチスの迫害を逃れて東欧を脱出してきたユダヤ人たちの、神戸滞在中の姿を捉えた連作の一枚です。
ポーランドなどの東欧諸国からシベリア鉄道で大陸を横断し、日本海を渡った彼らは、神戸在住のユダヤ人コミュニティを頼って神戸へたどりつき、アメリカ合衆国や南米諸国への亡命を希望してビザの発給を待っていました。
作者安井仲治は大阪の丹平写真倶楽部の中心メンバーで、戦前の日本のモダニズム写真を代表する写真家の一人として知られます。
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