河北新報
大雪で車立ち往生 避難の飯舘村民、仮設から命のおにぎり
大雪で多くの車が立ち往生した福島市の国道4号で16日、沿道の仮設住宅に暮らす福島県飯舘村民がおにぎりを炊き出し、飲まず食わずのドライバーたちに次々と差し入れた。持病のため運転席で意識を失いかけていた男性は19日、取材に「命を救われた思いだった」と証言。東京電力福島第1原発事故に伴う避難が続く村の人たちは「国内外から支援を受けた恩返しです」と振り返った。
福島県三春町のトラック運転手増子徳隆さん(51)は15日、配送を終え、郡山市の会社に戻る途中だった。激しい雪で国道は渋滞。福島市松川町で全く動かなくなった。
16日昼ごろ、糖尿病の影響で頭がぼーっとしていた。窓をノックする音で気が付くと「おにぎり食べて」と差し出された。
国道を見下ろす高台にある飯舘村の仮設住宅の人たちだった。前日から同じ車がずらりと止まり続けているのに女性たちが気付き、炊き出しを提案。富山県高岡市の寺から仮設に届いていたコシヒカリを集会所で炊き、のりと梅干しを持ち寄って20人ほどで約300個握った。
炊きたてが冷めないようにと発泡スチロールの箱に入れ、1メートル近い積雪の中、1人1個ずつ渡して回った。
増子さんは「温かくて、おいしくて、一生忘れない。仮設で厳しい暮らしだろうに、こうして人助けをしてくれて頭が下がる」と感謝した。
増子さんの話を伝え聞いた仮設住宅の婦人会長佐藤美喜子さん(62)は「震災からこれまで、数え切れないほど多くの人に助けられてきた。またあしたから頑張ろうと、私たちも励みになりました」と話している。
飯舘村は福島第1原発から北西に約40キロ。放射線量が高い地域が多く、村民約6600人のほとんどが村の外で避難生活を続けている。
2014年02月20日木曜日
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