東京新聞 【埼玉】
4月から生活保護費減額 県内の286世帯が県へ不服審査請求
2014年5月15日
生活保護費が四月から減額されたのを不服として、県内の受給者二百八十六世帯が十四日、行政不服審査法に基づき、それぞれが住む自治体が実施した減額を取り消すよう県に審査請求した。今後、さらに約五十世帯が審査請求する見込み。
弁護士や支援者らでつくる「生活保護基準引き下げ反対埼玉連絡会」が取りまとめて請求した。
国は昨年八月、今年四月、来年四月の三段階で、日常生活費に当たる生活扶助の基準額を引き下げる。同会によると、昨年八月の減額の際には全国で約一万世帯、県内では三百六十九世帯が審査請求したが、いずれも棄却された。このうち一部世帯は今夏にも、減額取り消しを求めてさいたま地裁に提訴する方針。
請求後にさいたま市内で開かれた集会では精神疾患を抱える受給者の三十代女性が「食費などの節約に多くの労力を費やし、本来必要な休息や治療も後回しになってしまう。引き下げは受給者の実情を考慮していない」と訴えた。 (谷岡聖史)
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