日刊ゲンダイ
閣僚は“卒業旅行” 議員140人以上が外遊三昧でGW満喫
2014年4月28日 掲載
大型連休のスタートと同時に、今年も国会議員の外遊ラッシュが始まった。140人以上がゾロゾロと連れ立って“物見遊山”で海外に行くというから、まったくフザケた話だ。もちろん、“旅費”は全額、国民の税金である。
夏に参院選があった昨年と比べ、今年は外遊に出かける議員が大幅に増えた。昨年、行けなかった分、取り返すつもりらしい。円安と消費増税で今年の海外旅行者は昨年比11.4%も減った(JTB推計)のに、自分の懐が痛まないからと、いい気なものである。
しかも、スケジュールまでお手盛りだ。
「衆参両院とも5月6日まで本会議と委員会を開かず、国会議員は11日間の超大型連休です。与野党が“あうんの呼吸”で政治休戦を決めました」(永田町関係者)
おまけに、国会議員の給料は来月から2割も上がる。103万円から129万円に、26万円増だ。給料が上がった分、国民に負担をかけて申し訳ないと、外遊を自粛するならまだしも、大した用もないのに出かけるのだからとんでもない。一体、どれだけいい思いをすれば気が済むのか。
■安倍首相を筆頭に18閣僚中15人が外遊へ
もっとヒドイのが安倍内閣だ。首相を筆頭に閣僚18人中15人が海外を訪問する。国内にとどまるのは菅官房長官と谷垣法相、古屋国家公安委員長の3人だけ。昨年も閣僚11人が海外に出かけ、「多すぎる」と批判を浴びたのに、馬耳東風もいいところだ。
「安倍首相はドイツなど6カ国、岸田外相はフランスなど3カ国と、訪問先は26カ国に上ります。ところが、尖閣でこじれている中国を訪れる閣僚はひとりもいません。誰かひとりくらい訪中すべきでしょう」(外交関係者)
政治評論家の伊藤達美氏がこう言う。
「大型連休に国会議員が視察などの名目で海外に向かうのは恒例行事になっている。必ずしも必要だから行っているわけではありません。一応、衆参両議長に“報告書”を提出する義務がありますが、随行した議院職員が“代筆”するから、負担は少ない。閣僚の外遊は、7月上旬にも行われる内閣改造と無関係ではない。国務大臣として訪問国でチヤホヤされるうちに出かけたかったのでしょう」
今国会閉会後、内閣改造が予定されている。“卒業旅行”気分の外遊だとしたら、これまたフザケている。
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