朝日新聞
小選挙区制「土井さんに謝らなければ」河野・元自民総裁
2014年11月26日01時52分
■河野洋平・元自民党総裁
最後にあなたにおわびし、謝らなければならない大きな間違いを私はおかした。(1994年1月、当時の首相の)細川護熙さんと(自民党総裁だった私は)選挙制度を決めるトップ会談のさなか、あなたに衆院議長公邸に呼ばれた。直接的な言い方ではなかったが、「ここで変な決定をしちゃいけませんよ。できるだけ慎重にやらないといけないよ」と言われた。あなたが小選挙区に対して非常な警戒心を持っていたのはわかっていた。しかし社会は様々な議論をすべてのみ込み、最終段階になだれこんでいった。私はその流れの中で、小選挙区制の選択をしてしまった。
さようなら、おたかさん 故土井氏のお別れ会に村山氏ら
今日、日本の政治の劣化が指摘される。政治が信用できるかできないかという議論まである。一つの原因が小選挙区制にあるのかもしれない。あの時の議長公邸における土井さんの顔つき、言葉、忘れることができない。言うことをはっきり言われるあなたが、あの時だけは、議長としてののりを越えないよう難しい言い回しだった。あの時以外は、常に明快で、大胆で、思い切りのよい発言をされていた。(憲政記念館で行われた、社会党委員長や衆院議長を務めた土井たか子さんのお別れの会で)
産経ニュース 2014.11.25 19:33
河野元衆院議長「大きな間違いを私は犯した」 小選挙区導入を“懺悔”
河野洋平元衆院議長は25日、東京・永田町の憲政記念館で開かれた土井たか子元衆院議長のお別れの会で、「大きな間違いを私は犯しました。今日の日本の政治は、劣化が指摘され、信用ができるか、できないかという議論まである。そうした一つの原因が小選挙区制にあるのかもしれない」と述べ、衆院選に小選挙区制を導入した自らの判断は誤りだったとした。
衆院の中選挙区制廃止と現行の小選挙区比例代表並立制の導入は平成6年1月、当時、野党だった自民党の河野総裁と、細川護煕首相とのトップ会談で決まった。
河野氏は、この会談の最中、当時衆院議長だった土井氏から、細川氏とともに議長公邸に呼ばれたエピソードを披露。このとき土井氏が、直接的な表現は避けながらも、小選挙区制導入に慎重な考えを示していたことを明かした。
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