2013年10月17日木曜日

1775年(安永4)5月~12月 パリで「(穀物戦争)小麦粉戦争」 トマス・ジェファソン起草「武器を取ることの原因と必然性についての宣言」 【モーツアルト19歳】

ルイサンナシ(類産梨) 江戸城(皇居)東御苑 2013-10-17
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1775年(安永4)
5月
・フランス、パリで食糧暴動。「(穀物戦争)小麦粉戦争」
1775年春、パリと隣接諸州の食糧暴動。
1774年8月チュルゴーがに財務総監に任ぜられる。任命後まもなく前任者アべ・テレーの像は、フォーブール・サン・タントワーヌで火刑に処せられる。しかし、チュルゴーは重農主義理論を、急激に穀物取引に適用した為、間もなく見せかけの民衆の人気を失う。

9月13日の高等法院の判令は、穀物と小麦粉の取引の自由を復活する。これが、凶作と結合して、翌年春・夏に欠乏と、穀物・小麦粉・パン価格の急騰となる。
パリの4ポソドのパン価格は、3月初め11.5スー、4月末13.5スーに上昇。
穀物暴動は既に、ボルドー、ディジョン、トゥール、メッツ、ランス、モントーバンで起こっており、それに続いて「穀物戦争」と呼ばれる暴動が勃発。
運動は拡大し、小麦・小麦粉・パンの、民衆による価格統制となる。パン価格は1ポンド2スーに、小麦粉価格は1ブッシェル20スーに、小麦は1スティエ(2クィンタル)12フランに定められる。

4月27日、パリ北20マイルのボーモン・シュル・オワーズに始まり、29日ボントワーズに、5月1日にはサン・ジェルマンに、2日ヴェルサイユに、3日パリに達する。
パリでは、軍隊が召集され秩序が回復きれないうちに、中央穀粉=パン市場が掠奪され、市中心部とフォーブールのパン屋は掠奪されるか、民衆価格での販売を強制される。
運動は、セーヌとマルヌの谷を遡り東方・南方に拡大、ブリの市場と村落で数日間続き、9日パリ南50マイルのボーモン・アン・ガティネに達し、10日ムラン近くで消滅。

小麦の不作による価格高騰が原因。
小麦と小麦粉の自由流通を定めたテュルゴの決定のせいにもされる。
この戦争はパリ地区だけに限られ、パン屋略奪や、市場での民衆による価格強制によって特徴づけられる。
厳しい弾圧を受けて(死刑2名、有罪162名)、革命には至らず。
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・フランス、デュ・バリ伯爵夫人、追放を解かれポン・トー・ダム尼僧院を出る。
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5月1日
・米、独立戦争、タイコンデロガの戦い。
10日、植民地側の遠征隊、カナダへの重要地点であるタイコンデローガ砦を占領。
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5月1日
・北米、第2回大陸会議発足。フィラデルフィア、13州。アメリカ側の常設機関となる。
12日、英仏戦争のベテランであるワシントンを最高司令官とする大陸軍創設。
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5月7日
・オスマン帝国、トランシルヴァニア北部ヴコヴィナ地方を墺に割譲
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5月11日
・ジョン・アダムズ、ベンジャミン・フランクリン、ジョージ・ワシントン、フィラデルフィア第2次大陸会議で会う。
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5月19日
・モーツアルト、ザルツブルクで上演されたピッチーニのオペラ・ブッファ「幸運な賭博師」(?)に挿入するために、アリア「運命は恋する者に」(K.209)作曲。 アリア「従いかしこみて」(K.210)作曲。
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5月22日
・ワット、蒸気機関の特許を取得。
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6月
・福井藩、出稼ぎの取り締まり。
近年「他国江ニ罷出候儀」を願う者が多く、また江戸で福井藩士に奉公している者が病気を申し立てて居残る事もあるが、これでは在方が人少なになって困るので厳しく取り締まり、もし忍んで出る者があればその村役人、五人組頭を罰すると申し渡す。
領主の法では、とくに他国・他領へ行くことを厳しく取り締まっており、行き・帰りとも届け出る決まり。
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・北米、サウスカロライナ新総督キャンベル、本国から赴任(チャールストン)。
情勢不穏のため軍艦上で避難生活。
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6月14日
・モーツアルト、ヴァイオリン協奏曲(第2番)ニ長調(K.211)作曲。
ミサ・ロンガハ長調(K.262(246a))作曲。
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6月14日
・ペンシルバニア、メリーランド、ヴァージニアの辺境で6中隊のアメリカ大陸軍編成。
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6月16日
・米、独立戦争。バンカー・ヒルの戦い。
ボストン北方チャールズタウン半島のバンカーヒルにおいて独立戦争で最初の大規模な衝突。
イギリス軍は勝利を収めるが重大な損害。
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7月
・モーツアルト、教会ソナタ変ロ長調(K.212)、ディヴェルティメントヘ長調(K.213)作曲。
(ディヴェルティメント:食卓音楽。1777年迄に同じ楽器編成のディヴェルティメントを6曲(どれも10分少々の演奏時間)作る。)
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7月5日
・米、大陸会議、ディキンソン起草の国王への請願「オリーブの枝請願」を採択。
6日、トマス・ジェファソン起草「武器を取ることの原因と必然性についての宣言」を採択して閉会。
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8月5日
・モーツアルト、ザルツブルク大学の修了式のためにセレナードニ長調(K.204(213a))作曲。
行進曲ニ長調(K.215(213b))作曲。
9日、ザルツブルク大学の修了式で演奏(?)。
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8月6日
・アングレーム公ルイ・アントワーヌ・ド・ブルボン、アルトワ伯の長男として誕生。後のルイ19世、ブルボン王家最後の王太子。
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8月18日
・フランス、マッセナ(17、後、ナポレオンの元帥)、王立軍隊に一平卒として入隊、ロイヤル=イタリアン連隊に所属、1777年軍曹に昇進、次いで教官を勤める。
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8月20日
・モーツアルト、行進曲ハ長調(K.214)作曲。
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8月23日
・イギリス、国王ジョージ3世、オリーブの枝請願を受け取らず。
植民地人(アメリカ人)を反徒と宣言。
ニューイングランド沿岸を砲撃。本格的な戦闘状態に入る。
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9月8日
・俳人・書家の加賀の千代(73)、没。
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9月12日
・米沢藩が漆方、桑方、楮方の樹芸役所を設置し、領内産品の振興をはかる
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9月12日
・モーツアルト、ヴァイオリン・コンチェルトト長調 (第3番) (K216)。
「モーツアルトの創造の奇蹟」(アインシュタイン)。
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9月24日
・フランス、タレイラン(21)、サン・ドニ修道院長に任命
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9月30日
・ベートーヴェンの祖母マリア・ヨゼファ没
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10月
・イギリス議会、アメリカのすべての港を封鎖するノース案を可決。
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10月26日
・モーツアルト、アリア「あなたは情熱的な恋人のように律儀な心の持ち主」(K.217)作曲。ヴァイオリン協奏曲(第4番)ニ長調(K.218)作曲。
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10月27日
・サン・ジェルマン卿、陸軍卿になり軍制改革着手
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10月30日
・ルソー「ピグマリオン」、コメディー・フランセーズでが上演、大成功。フランス初演。
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11月
・バージニア総督ダンモア、イギリス軍に味方して革命軍とたたかう奴隷には自由をあたえると布告。黒人奴隷の多くがプランテーションから脱出。
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・ゲーテ(26)、招かれてワイマルへ行き定住。
アウグスト公、公妃ルイーゼ、公太妃アンナ・アマーリア、シュタイン夫人など多くの宮廷人との交わりが始まる。『ウル・フアウスト』の一部を朗読、宮廷の女性たちを感動させた。
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11月13日
・米、独立戦争。アメリカ軍、モントリオールに無血入城。
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12月20日
・モーツアルト、ヴァイオリン協奏曲(第5番)イ長調(K.219)作曲(ザルツブルク協奏曲の最後)。
ミサ・ブレヴィスハ長調(K.258)(シュポウル伯(1725~97)の聖職受任式のために。
通称「シュポウル・ミサ」)、ハ長調(オルガン・ソロ・ミサ)(K.259)作曲。
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12月31日
・米、独立戦争。アーノルド、モンゴメリーのアメリカ軍、ケベック急襲するも失敗。
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