2014年3月17日月曜日

「反論より再稼働」川内原発、柔軟姿勢で優先枠 (読売新聞) / 地震の揺れの想定値引上げについて、「九電幹部は引き上げの根拠について「ある意味、エイヤっと大きくした部分もある」と話した。」

読売新聞
「反論より再稼働」川内原発、柔軟姿勢で優先枠

 九州電力川内せんだい原子力発電所1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)が13日、再稼働に向けた安全審査を優先する原発に選ばれたのは、原子力規制委員会の指摘に九電が柔軟に対応してきたからだ。九電は、業績が悪化し、このままでは電気料金の再値上げが避けられない中、一刻も早く審査を進める必要に迫られていた。

 審査の進捗しんちょくを左右したのは地震の想定だ。昨年7月に施行された新規制基準は、福島第一原発事故の教訓を踏まえ、科学的に考えられる最大規模の地震、津波を想定するよう求めた。

 ところが、川内を含め6原発は昨年7月、震災前とほぼ同じ数値で申請。甘い認識に対し、規制委は「安全側に立つべきだ」と非難、議論が長引いた。

 想定を引き上げると追加の耐震工事が必要になりかねず、電力側は引き上げを渋った。しかし九電は、「すべてに反論していたら再稼働が遅くなる」(幹部)と、規制委の意向に沿って想定される地震の揺れ(加速度)を、申請時の540ガルから最終的に620ガルに修正。カギとなる最大の地震の揺れ(基準地震動)の審査をクリアできた。九電幹部は引き上げの根拠について「ある意味、エイヤっと大きくした部分もある」と話した。

(2014年3月14日  読売新聞)

0 件のコメント: