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消費増税:「首相、同じ生活をしてみて節約できますか?」
毎日新聞 2013年10月01日 23時15分(最終更新 10月01日 23時29分)
4年前に夫を亡くし、月約8万円の国民年金を頼りに1人暮らしをしている新潟市中央区の女性(74)は消費税率が5%から8%になったら、現在1日1000円以内にしている食費をさらに切り詰めるつもりだ。
持ち家で暮らすが、持病の糖尿病、ぜんそく、膝の治療費と、通院のための交通費で毎月お金はほとんど残らない。「税率5%の今でさえ、孫が結婚すると聞いても祝儀も満足に出せない情けない暮らしをしている。子どもや孫の世代に大きな負担を残さないために増税がやむを得ないのは理解しているが、この先やっていけるか。ますます不安になる」
東京都千代田区内のシェアハウスに住む男性(34)は、今年8月から生活保護費を3000円切り下げられ、昼食や夕食をたびたび抜くようになった。「3000円あったら、うまくやれば10日は(食費が)もつ。切り下げはきつい」
政府は今後3年で、保護費のうち日常生活費にあたる「生活扶助」を最大10%削減する方針だ。その中で、消費税が引き上げられればどうなるのか。「もう限界。立ち行かなくなる。安倍首相には『同じ生活をしてみて、あなたなら節約できますか?』と聞いてみたい」と怒りをあらわにする。シェアハウスの隣の公園では、2年前に1人だったホームレスが6人に増えた。男性は「アベノミクスで経済を良くすると言うが、貧困者を逆に追い詰めている。国が自分で自分の首を絞めているようにしか見えない」と指摘した。【真野敏幸、加藤隆寛】
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