毎日新聞
高崎の朝鮮人追悼碑:県議会が撤去請願採択 /群馬
毎日新聞 2014年06月17日 地方版
高崎市の県立公園「群馬の森」に建てられた朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑について、県議会は16日、県に設置許可を更新しないよう求める県議会産経土木常任委員会の請願3通の採択と一部採択を賛成多数で決定した。自民党、公明党、新星会の計34人が賛成、リベラル群馬と共産党の計10人が反対した。
採決前の討論では批判の声が相次いだ。共産党の伊藤祐司議員は「ヘイトスピーチ(民族差別発言)デモの動きを背景に出されたのが今回の請願。県議会がそうしたレイシスト(人種差別主義者)に同調する採決をしようとは驚きだ」と批判、不採択を訴えた。リベラル群馬の黒沢孝行議員は「追悼碑はもともと県当局の理解を得て建立されたもので、日中・日韓の関係が良好とは言いがたい時に群馬から火に油を注ぐような行動は取るべきではない」と指摘。大沢正明知事に対し「大局的な見地から英断を期待する」と、設置許可の更新を求めた。
一方、自民党の橋爪洋介議員は、碑文の内容について「県と政府とで慎重に調整を重ね決められた」と認めた上で、「多くの方たちが膨大な時間と労力を費やし、各方面に配慮してようやく設置に至った。これだけはという(政治的行事を行わないという)条件を反故(ほご)にされてしまったことは誠に遺憾」と述べ、請願の採択を求めた。【塩田彩】
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