規制委検討会「凍土遮水壁は不要」 汚染水対策、抜本見直しも
産経新聞 2月10日(火)7時55分配信
東京電力福島第1原発の汚染水問題で、原子力規制委員会の監視検討会は9日、会合を開き、建屋周辺の井戸「サブドレン」から地下水をくみ上げる手法が成功すれば、地中の土壌を凍らせる「凍土遮水壁(とうどしゃすいへき)」は、不要との見解を示した。凍土壁は「国策」として進められ、3月にも凍結開始を目指していたが、規制委検討会の方針転換で、汚染水対策は抜本的な見直しを迫られる。(原子力取材班)
第1原発では、山側から1日数百トンの地下水が原子炉建屋に流れ込み、汚染水となってタンクにためられている。このため、地中に一定間隔で凍結管を打ち込み、1~4号機の建屋を囲むように総延長1500メートルの凍土壁を設置する工事が進んでいる。
しかし、この日の規制委の検討会で、サブドレンの効果が期待できることや、海側には海水の流入を防ぐフェンスもあることから、凍土壁の不要論が続出。規制委の更田(ふけた)豊志委員長代理は「(凍土壁の作業は)被曝(ひばく)の危険があり、払った努力に見合うだけの効果があるのか」と、凍土壁の見直しを要求した。
規制委は来月にも再び検討会を開き、凍土壁を運用させるかどうかの議論を続ける。東電が凍土壁が有効との説得力のあるデータを示さなければ、凍土壁の断念を迫る方針だ。
凍土壁は「汚染水の抜本的な抑制策」として、政府が平成25年9月に国費約320億円の投入を決定。規制委は「着工そのものを妨げる要素はない」と消極的な見解で、昨年5月に山側だけ工事を容認し、東電は翌月に着工したが、凍結自体の認可は保留していた。
凍土壁をめぐっては、世界にも前例のない大規模な工事であるため、「本当に凍るのか」「冷媒が漏れ出る心配はないのか」など有識者から懸念の声が出ていた。
「凍土遮水壁、汚染水対策抜本的見直し」って規制委は簡単に云うけど、320億円の税金と頑張ってきた現場作業員の被ばくが無駄になるって事。なぜ計画段階で国と東電がしっかり話し合い、見解統一してから現場に引き渡し、作業にならないのか現場側として理解できない。見直しなら誰が責任とるの?
— ハッピー (@Happy11311) 2015, 2月 10
0 件のコメント:
コメントを投稿