2015年10月31日土曜日

正規雇用で競争力発揮を (『朝日新聞』経済気象台) ; 人を短期間で入れ替えてばかりでは、技術やノウハウは蓄積しない。 正社員だけでも、技術力で世界で勝負している企業もあることを知ってほしい。 これが本当に競争力のある企業だと言える。


正規雇用で競争力発揮を

(略)

 ・・・いま活躍する経営者は「管理と競争」の教育を受けた世代が多い。
それが、金もうけ優先や人を単に労働力としか見ない風潮につながっているのではないか。

 企業社会では非正規雇用が当たり前のようになり、若者の間で正社員になれた人となれなかった人の溝が広がっている。
先日、労働者派遣法が改正され、企業は3年ごとに人を代えれば、同じ業務で派遣を活用し続けられるようになった。
派遣労働の固定化を私は懸念している。

 正社員と同じような仕事をしていても非正規雇用の待遇は劣る。
この不平等を放置したままでは、働く人の人格を認めていないと言われても仕方ない。

 企業が非正規雇用に頼る理由の多くは「人件費を抑えないと、競争に負ける」というもの。
だが、人を短期間で入れ替えてばかりでは、技術やノウハウは蓄積しない。
正社員だけでも、技術力で世界で勝負している企業もあることを知ってほしい。
これが本当に競争力のある企業だと言える。 
(削)

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