2013年10月26日土曜日

東京新聞 10月25日夜 特定秘密保護法案にも反対の声 官邸前 「脱原発スタイル」で抗議活動 

東京新聞
また隠すのか 秘密保護法案に抗議    
2013年10月26日 朝刊

原発再稼働への抗議の場となっている金曜日の首相官邸前に二十五日夜、新たな動きが生まれた。恒例の活動に続き、この日閣議決定された特定秘密保護法案にも反対の声を上げる人が現れた。根底にあるのは、東京電力福島第一原発事故で大事な情報が隠されたという不信感。これまで法案に反対してきた学者らも、「脱原発スタイル」で抗議活動が広がることを歓迎している。 (大平樹)

小雨が降り続く中、午後八時すぎ、ドラムや太鼓のリズムとともに「都合悪いこと秘密にするな! 原発問題秘密にするな!」という声が響いた。多くは二時間前に始まった原発の抗議活動から引き続き参加している人々だ。

呼び掛け人となったのは、毎週金曜日に経済産業省前で反原発集会を開いてきた団体職員加室徹(かむろてつ)さん(43)。東京・渋谷のクラブでレゲエのDJをしていたころの「火炎瓶テツ」の名前で活動する。デモなどでは経験を生かし、抗議のメッセージをマイクでリズム良く畳みかけ、参加者を盛り上げる。

原発事故時に放射能の拡散予測を公表しなかったことなどで、政府に不信感を抱き脱原発運動を始めた。「『ここまではしないだろう』という情報隠蔽(いんぺい)を、ことごとくされた」と感じる。だから、政府が秘密を指定できる法案には賛成できない。

二十二日には上智大教授の田島泰彦さんらの「街頭デビュー」となる官邸前でのリレースピーチの手助けをした。田島さんは「特定の政党や組織に属しない、普通の市民たちの抗議行動が新鮮だ」と話す。「法案を成立させるのは国会だが、反対の声が高まれば政治家は無視できないはずだ」。組織による動員ではなく、一人一人の意思による活動の広がりに期待を掛ける。

テツさんは「何かしらの表現をする人にはすべて影響がある法案なのに、それが知られていない」と懸念する。これからも、仲間らにその危うさを伝えていくつもりだ。













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