2026年6月9日火曜日

〈最終段階でつい「本音」が出てしまった〉 → 皇位継承「男系男子」へ、踏み込んだ森議長 野党「重大な裏切り」(朝日);「全体として男系男子による皇位継承を守ろうとの強いこだわりが明白となった。代表者協議メンバーの共産の小池晃書記局長は「徹頭徹尾、男系男子の不動の原則で貫かれている。女性だから天皇になれないというのは男女平等を掲げる憲法の精神に反する」と批判」 / 養子案 「男の子が生まれれば、皇位継承権を持つ」と森衆院議長(朝日); 〈コメントプラス〉 原武史 河西秀哉 伊藤和子 / (社説)皇族数の確保 養子案には疑問が残る(朝日); 〈混迷の背景には男系男子への固執がある〉と断じる朝日社説。その「伝統」自体に男尊女卑が埋め込まれていないか。養子の子は皇位を継げて 女性皇族の子が継げないのはおかしいと。〈女性 女系天皇への道を閉ざさず、広く国民が納得できる議論の場を〉との結論を支持します。(冨永格) / 〈社説〉皇位継承の安定 国民の総意へ議論仕切り直せ(読売);「こうした食い違いを抱えたままでは「立法府の総意」とは言えまい。この状態で政府に、詳細な制度を作り、法案を国会に提出するよう求めることは妥当なのか。」


〈コメントプラス〉

 原武史 政治学者

思わず本音が口をついて出たという感じだろうか。男系男子による皇位継承を何としても維持したいということなのだろう。養子となった旧宮家の男性皇族と結婚する女性は、男子を生むことを当然期待される。もっと言えば、養子となった旧宮家の男性皇族と結婚する女性の役割は、男子を生むことに収斂される。こんなところに進んで入ろうとする女性は、果たしているだろうか。


河西秀哉 名古屋大学教授=皇室・近現代史

旧宮家の男子とはいえ、皇族として生まれたわけではなく、これまで一般の人々と一緒に生活してきたわけです。そこから、様々な権利が制約される可能性がある皇族に入らなければならないとされて、本当に養子になるかどうか。さらには、自分の結婚相手には、男の子を産めと言われる。養子案は、自分以外にも好きで結婚する相手に制約を強いることになる選択となる。それをこの発言は示しているでしょう。


伊藤和子 弁護士

ここまで徹底して男性優位の制度に執着し、いわば男尊女卑を貫く政治の意向、というのは、いったいどういうことだろう。憲法が明記する両性の平等に合致しない、おかしな判断に関わっているという自覚はないのだろうか。非常に奇妙である。

世界的にみても王室は男女平等になっており、女王など珍しくない。日本にも古代は女性天皇がいた。皇室が日本の伝統だと強調しながら、天皇の直系血族であるか否かより、男性が天皇になることを優先し、女性を排除しようということを優先する思想は、果たして天皇制の何を守っているのだろうか。

男子だろうが女子だろうが、子は生まれたら歓迎されるべきだ。

しかし天皇家では、男子のみが歓迎され、男子を生むことのみが天皇家の人間(ないしそこに嫁ぐ人)のミッションであるということが一層強固に確定すれば、そこに嫁ぐ者にとっても養子に入る者にとっても、その場所はまるで地獄ではないだろうか。社会全体では、ダイバーシティなくして持続可能性はない、という議論が定着しているが、天皇制をめぐってはその真逆の異常な議論が続いているとしか思えない。


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