2012年5月31日木曜日

房総半島沖でM8クラスの大地震の可能性

房総半島で大地震との報道

NHKニュース
房総半島沖で大地震の可能性
5月31日 6時19分
関東地方の沖合で起きる地震について、国土地理院は、地殻変動のデータを分析した結果、関東大震災を引き起こした震源域とは別に、千葉県の房総半島沖で大地震が起きる可能性があるとする研究成果をまとめ、今後、地震の規模などさらに詳しく調べることにしています。
これは、30日開かれた地震予知連絡会の定例会合で報告されました。それによりますと、国土地理院がGPSのデータを解析した結果、房総半島の先端付近の地点が観測を始めた平成9年から14年間、毎年3センチ程度北寄りに移動し続けていることが分かったということです。
房総半島沖では、陸側の岩盤の下に南からフィリピン海プレートと呼ばれる岩盤が潜り込んでいることから、国土地理院は、岩盤が押されて地震を引き起こすひずみがたまり続けているとみています。神奈川県の三浦半島付近も、同じようにひずみがたまり続けていますが、大正12年にマグニチュード7.9の関東大震災が起きてひずみはいったん解放され、一方、房総半島沖では、少なくとも300年間は大地震が起きていません。
このため、国土地理院では、関東大震災を引き起こした震源域とは別に、千葉県の房総半島沖を震源域とする大地震が起きる可能性があるとみて、今後、地震の規模や繰り返し間隔などを詳しく調べることにしています。
西村卓也主任研究官は「この地域で地震が起きた場合、マグニチュード8クラスの地震になる可能性がある。観測の精度を高めて地震想定の見直しに役立てるようにしたい」と話しています。

MSN産経ニュース
房総半島南東沖で「M8」級の可能性 予知連で報告
2012.5.31 07:55
関東大震災などの大地震が起きる相模トラフ沿いで、房総半島南東沖のプレート(岩板)境界が単独で滑り、数百年間隔でマグニチュード(M)8級の地震を起こす可能性のあることが産業技術総合研究所の調査で分かった。30日の地震予知連絡会で報告された。
 相模トラフはフィリピン海プレートが陸側プレートの下に沈み込む場所で、M8級の関東地震が起きる。震源域は相模湾と房総半島南東沖に大別され、前者は関東大震災の震源域で、両者が連動すると大規模な元禄型関東地震が発生。房総半島南東沖が単独で地震を起こすことは想定されていなかった。
 元禄型関東地震の発生間隔は約2300年とされるが、プレートの沈み込み速度や房総半島の隆起年代と矛盾する点があり、南東沖だけが頻繁に動くとうまく説明できるという。過去の活動歴は分かっていない。
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(6月8日追記)
東京新聞
房総沖M8 数百年間隔か 産総研 2300年想定から大幅短縮   
2012年6月8日 朝刊
 首都圏に被害をもたらす巨大地震が懸念されている相模トラフ沿いで、千葉県の房総沖を震源としたマグニチュード(M)8級の地震が、従来の想定よりも短い数百年間隔で起こる可能性があるとの分析結果を、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などのチームが七日までにまとめた。
 相模トラフ沿いのM8級地震は「関東地震」と呼ばれ、従来は房総沖のプレート(岩板)境界周辺は他の部分と連動して滑り、地震を起こす間隔は二千三百年ほどとされてきた。だが房総沖のプレートが単独で地震を起こす可能性を考慮すると周期は数百年間隔とより短くなり得るという。
 チームは相模トラフ沿いにたまったひずみの量を分析。房総沖ではプレートの動きで年間約三センチ分のひずみがたまるが、二千三百年もの間ひずみが蓄積し続けると、想定される地震が、通常考えにくい大きさになることが分かった。房総沖のプレートはもっと短い間隔で単独で滑っている可能性も十分あると考えた。
 政府の地震調査委員会は関東地震について、相模湾を中心とした一九二三年の関東大震災型と、房総沖まで連動した一七〇三年の元禄地震型の二種類を想定。房総沖だけが活動するパターンは考慮していない。





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