2013年10月23日水曜日

港湾外から再びセシウム 沖合1キロ最高値 福島第一 ← それでも、なにがなんでも、「完全にブロック」

東京新聞
港湾外から再びセシウム 沖合1キロ最高値 福島第一    
2013年10月22日 夕刊

 東京電力は二十二日の定例会見で、福島第一原発の港湾外の海水で放射性セシウム137が一リットル当たり一・六ベクレル検出されたことを明らかにした。原発の沖合約一キロ地点。八月に調査を始めて以来、検出は二度目で最高値となる。汚染が港湾外の外洋に継続的に広がっている可能性があり、国内外で懸念が強まりそうだ。

 汚染水の海洋流出をめぐっては、安倍晋三首相が九月の国際オリンピック委員会(IOC)総会で「港湾内〇・三平方キロの範囲内で完全にブロックされている」とアピールした。

 しかし東電は今月十日、「港湾口東側」と呼ばれる同じ調査地点で、セシウム137が一リットル当たり一・四ベクレル検出されたと発表した。今回、再び検出されたことで首相発言との整合性があらためて問われることになる。

 今回測定した海水は十八日に採取した。セシウム134や、ベータ線を出す放射性物質は検出限界値未満で、トリチウム(三重水素)は分析中。東電の担当者は「検出限界値を若干超えたが、環境への影響はほぼないと考えている」としている。

 セシウム137を原発から排出する場合の法定基準は一リットル当たり九〇ベクレル、世界保健機関(WHO)のガイドラインで飲料水の基準値は同一〇ベクレルで、今回の数値は下回っている。




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