2015年2月13日金曜日

【New!】ビヨンセはグラミー賞でゴスペルを高らかに歌った。そこには、誇りがあった。 — ハフィントンポスト日本版 : 「この世で生き、闘い、涙を流し、そして光と情熱をうちに秘める、そんな本物の男性たちを表現したかったんです」 「アフリカ系アメリカ人男性たちの強さと弱さを表現するいい機会ではないかと思いました」 / 【新着ブログ】ファレル、ビヨンセ...大物たちが同じジェスチャーで発した主張とは?(グラミー賞) — ハフィントンポスト日本版     


2015年のグラミー賞で、ビヨンセは最優秀R&Bパフォーマンス賞などを受賞。授賞式では、有名なゴスペルソング『プレシャス・ロード』(Take My Hand, Precious Lord)を熱唱し、ソーシャルメディアでファンから大きな注目を集めた。

『プレシャス・ロード』は、1965年にアラバマ州でマーチン・ルーサー・キング牧師などが先導した有名な公民権運動の行進を描き、今年のアカデミー賞作品賞にノミネートされている映画『セルマ』の中で、レデシーが歌っている曲でもある。

レデシーが映画で歌っている曲をビヨンセがグラミー賞で歌うのは失礼ではないかと思われるかもしれないが、しかし『プレシャス・ロード』は、ビヨンセの彼女の家族にとって思い入れのある曲だった。彼女はそれを、グラミー賞から一夜明けた2月9日に、彼女のオフィシャルウェブサイトとYouTubeチャンネルで、独占公開したドキュメンタリー動画「Take My Hand, Precious Lord’: The Voices」の中で明かしている(動画は冒頭に掲載)。

動画には、彼女のグラミー賞のパフォーマンスのリハーサル映像と、彼女のバックシンガーたちが人種的な不平等についての思いを語る様子がうつっている。

そしてビヨンセ自身も幼い頃に母親のティナさんがマヘリア・ジャクソンによるオリジナルバージョンをよく聴いていた、と振り返り、この曲を歌ったのは、父親であり元マネージャーでもあるマシューをはじめとするアフリカ系アメリカ人男性たちに敬意を表したかったからだと明かしている。

「この世で生き、闘い、涙を流し、そして光と情熱をうちに秘める、そんな本物の男性たちを表現したかったんです」と、ビヨンセは動画のなかで語っている。「アフリカ系アメリカ人男性たちの強さと弱さを表現するいい機会ではないかと思いました」

「私の祖父母は、キング牧師の行進に参加しました。父は、白人だけの学校にアフリカ系アメリカ人が入学した最初の世代でした」とビヨンセは続ける。

「父は、当時の経験のせいで、多くのトラウマを抱えながら大人になりました。いまこそ、父の痛みのために歌うことができる。祖父母の痛みのために歌うことができる。息子を亡くした家族たちのために歌うことができる。そんな気がしたのです」

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:遠藤康子/ガリレオ]


Beyoncé - Take My Hand. Precious Lord (57th GRAMMYs)



"Take My Hand, Precious Lord": The Voices
A behind the scenes look at the voices behind Beyoncé’s 2015 Grammy performance of “Take My Hand, Precious Lord.”



(略)

2014年、アメリカ国内では、無抵抗・無防備の黒人男性が白人警官によって死に至らしめられる事件が相次いだ。また2012年2月、フロリダ州サンフォードにおいては、17歳のトレイボン・マーティンという黒人少年が自警団を名乗る28歳のヒスパニックの若者に射殺される事件が起きている。

若者が「スタンド・ユア・グラウンド法(正当防衛法)」により無罪判決を受けたことで大きな抗議運動が起きたこのトレイボン・マーティン事件。マーティン君が事件に巻き込まれたきっかけは、「フードをかぶっていた」ことだった。そして、手を上げるジェスチャー「Hands Up Don't Shoot」は、2014年に起きた抗議運動の中で有名になったものだ。

ファレルは、ハッピーソングの曲調を変えてまで、パフォーマンスの中にメッセージ性を取り入れたというわけである。



そして「Hands Up Don't Shoot」のジェスチャーは、ビヨンセのパフォーマンスの中でも使われた。

(略)






0 件のコメント: