2013年6月19日水曜日

福島第1原発2号機観測用の井戸、法定基準の約30倍の放射性ストロンチウムと約8倍のトリチウムを検出

毎日JP
福島第1原発:高濃度汚染水を検出 2号機観測用井戸から
毎日新聞 2013年06月19日 11時55分(最終更新 06月19日 12時37分)

 東京電力は19日、福島第1原発2号機タービン建屋と海の間に設けた観測用の井戸から、1リットル当たりトリチウム(三重水素)が最高50万ベクレル、ストロンチウム90が同1000ベクレルなど、高濃度の放射性物質を含む汚染水が検出されたと発表した。東電は、事故直後の2011年4月に2号機の取水口付近で放射性汚染水が漏れた際、一部が地中に残留していた影響だと説明。海水中の濃度に変化はないとして、新たな海洋汚染の可能性を否定した。東電は3日に異常を認識していたが、発表は16日後に遅れた。

 ストロンチウム90は放出基準の約33倍、トリチウムは8倍以上。東電によると、井戸は2号機東側の海から27メートル地点。放射性物質の海への流出を調べるため設置され、昨年12月には基準値以下だったが、5月24日に採水した2回目の検査で高濃度汚染を確認した。

 東電は、建屋から漏れた可能性について、汚染水が漏れ出ないよう閉じ込めの対策をしており、可能性は低いと説明。放射性セシウムは土壌が吸着しているとした。一方で、完全に海に漏れ出ない構造ではないため、近く護岸付近に薬剤を注入して地盤改良する。

 放射性汚染水の対策で、東電は汚染される前の地下水をくみ上げ、海へ放出する計画を立てているが、地下貯水槽の汚染水漏れなどトラブルが頻発。風評被害を懸念する漁協の反対で計画は進んでいない。【鳥井真平、河内敏康】

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福島第1で高濃度の放射性物質 東電、新たな汚染否定的

 東京電力は19日、福島第1原発で、2号機タービン建屋東側(太平洋側)に設置した観測用の井戸の水から、法定基準の約30倍に当たる高濃度の放射性ストロンチウムと約8倍のトリチウムを検出したと発表した。

 東電によると、井戸から海までの距離は約27メートル。原子力・立地本部の福田俊彦部長は「海水の放射性物質濃度は過去の変動の範囲内にあり、海水に影響は出ていない」として、新たな海洋汚染に否定的な見方を示した。

 井戸は昨年設置。今年5月24日に採取した水を分析したところ、昨年12月の測定時に比べストロンチウムは約116倍、トリチウムは約17倍に上昇していた。

2013/06/19 12:56   【共同通信】

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