2013年6月19日水曜日

トルコのイスタンブール中心部タクシム広場で「沈黙の抗議」




NHK
トルコ 取締りに「無言」抗議広がる
6月19日 6時37分

トルコで、警官隊が催涙ガスなどを使って反政府デモの参加者を強制排除したことに対し、若者らの間では広場などで黙って立ち続ける無言の抗議行動が広がっています。

トルコでは、15日、エルドアン政権が最大都市イスタンブールの中心部にある公園を占拠していた反政府デモの参加者たちを強制的に排除し、これに反発するデモが各地で散発的に起きています。

こうしたなか、18日、治安当局はイスタンブールや首都アンカラなどでデモ参加者の自宅などを一斉に捜索し、破壊行為に関わったなどとして80人以上を拘束し、デモを徹底的に抑え込む構えを見せました。

これに対し、若者らは広場などで黙ったまま立ち続ける無言の抗議行動を始め、イスタンブール中心部のタクシム広場では、夜になるとその数は数百人規模に増え、広場の中心部を埋め尽くすほどになっています。

無言の抗議に参加した大学院生の男性は「われわれは、政権側が強制排除できないよう、平和的な方法で抗議の意思を示し続ける」と話しました。

こうした新たな動きについて、エルドアン首相は「参加している人はごく僅かで、国民全体の意思を示しているわけではない」としていますが、無言の抗議行動はほかの都市にも広がりを見せており、エルドアン政権が、黙って立っているだけの人たちを取り締まろうとするのか、対応が注目されます。トルコの状況について、国連のパン・ギムン事務総長は18日、広報官を通じて声明を発表し、「抗議を行う人々と治安当局の間で続く衝突について憂慮しており、死傷者が出ていることに悲しみを感じている」として、双方に自制を求めるとともに、暴力的な対立ではなく建設的な対話による解決を呼びかけました。


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