毎日新聞 2015年05月08日 21時55分(最終更新 05月08日 23時04分)
東芝が8日、不適切な会計処理を理由に2015年3月期の決算発表を延期したことで、同社の過去の業績に対する信頼感も揺らぎそうだ。複数年度にわたって決算の修正を行う可能性がある一方、問題のあった会計処理の具体的な内容も現時点で「調査中」として明らかにしていない。今回の問題は、東芝の経営に大きな影響を及ぼす可能性もある。
「これまでの調査結果では、13年度以前の決算の修正を行う可能性がある」。東芝は8日に発表した資料で、第三者による調査が必要と説明したものの、記者会見はなく、詳細については「申し上げられる状況ではない」(同社広報)としている。今後の発表予定も6月以降とするだけで時期は未定だ。
東芝が上場する東京証券取引所は、上場企業に対し、決算期末後45日以内に決算の内容を公表するよう求めている。東芝が表明した6月以降の公表では間に合わないが、東証は「あくまで要請で、遅れただけでは問題視しない」(広報)としている。
ただ、東芝自身が「不適切」と認める会計処理が、故意に行われるなど悪質なケースであれば、東証は投資家に注意を促す「特設注意市場銘柄」に東芝を指定し、改善報告書の提出を求める可能性もある。指定の是非について東証は「不適切な会計処理に悪質性があるかなどを見て、判断する」としている。
東芝はリーマン・ショック後の09年3月期に3435億円の最終(当期)赤字を計上後、11年3月期に黒字化し、昨年9月に公表していた15年3月期の業績予想では最終利益が1200億円で前期の2.3倍になると予想していた。最終黒字が続いているものの、不適切な会計処理で一時的に利益が底上げされた可能性もあり、今後、徹底した調査と情報開示が求められることになる。【片平知宏、岡大介】
ロイター
東芝、不適切会計で過年度訂正の可能性 外部の調査委を設置へ
2015年 05月 8日 20:28
[東京 8日 ロイター] - 東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)は8日、会計処理が適切でなかった疑いにより、社内で事実関係を調べていた問題で、一段の調査が必要になったことから、外部の有識者で構成する第三者委員会を設置すると発表した。結果によっては、2013年度以前の決算訂正に至る可能性が発生している。
これにより東芝は、2014年度の業績予想を取り消し、未定に変更した。これまで未定としていた期末配当についても無配に修正。14年度の決算発表は、東証が求める今月15日以内には間に合わず、6月以降になる見込み。
東芝は4月3日、2013年度の単体決算でインフラ事業の受注案件(工事進行基準案件)で費用が過少に見積もられていた可能性があったとして、社内に特別調査委員会を設置して、事実関係を調べていた。
この調査は1カ月をめどに結論を出す予定だったが、実際に一部の案件で費用が過少に見積もられた問題が判明。さらに、これまで調査の対象だった費用見積もりの問題以外にも、事実関係を調査する対象を広げる必要が出た。
このため同社は、社内の特別調査委員会の枠組みを外部で構成する第三者委員会に移行し、会計処理の適切性や原因究明、再発防止の提言を委託する。メンバーは選定中で、決定すれば公表する。
当初、不適切会計の疑いは、東芝単体のインフラ案件の会計処理が発端だったが、調査対象がグループ全体に広がり、すでに東芝テック(6588.T: 株価, ニュース, レポート)などの連結子会社は決算発表を延期している。
(村井令二)
東芝の件は、おそらく数年前のIHIと一緒ですね。 達成不能な予算と、予算からの悪化を許さない上からのプレッシャーから過小な総原価予想のまま進行基準決算してたと。 これは、会社が一生懸命隠せば会計士には判別できません。会計士は手続きのチェックのプロであって、原価見積のプロではない。
— るー (@RrrRrrr31) 2015, 5月 8
IHIがやらかした時の話。東芝のケースでも参考になるはず。 ↓ 上場維持の土俵際 IHI懺悔と再生 | 企業 - 東洋経済オンライン http://t.co/To2ev7lPHT via @Toyokeizai
— あぁ^~決算が多すぎるんじゃぁ^~ (@alpaka) 2015, 5月 8
ブルームバーク
東芝株が一時ストップ安、不適切会計で第三者委設置-前期末無配に
2015/05/11 10:47 JST
(ブルームバーグ):不適切な会計処理があったと発表した東芝 の株価は11日、一時値幅制限いっぱいのストップ安を付けた。
東芝株は前週末比17%安の403.3円とストップ安で取引を開始。日中下落率としては2011年3月以来。10時40分現在も株価は同水準。
東芝は8日、複数のインフラ工事の会計処理に不適切な点があったとして、社外の専門家で構成する第三者委員会を設置して調査すると発表。これに伴い前期(2015年3月期)の業績予想を取り消すとともに、期末は無配とした。
発表資料によると、これまでの調査で14年3月期以前の過年度決算を修正する可能性も生じている。決算発表は6月以降になる見込みで、株主総会の開催日も決まり次第公表する。
同社広報担当の大島綾氏によれば、4月に設置した特別調査委員会で調べたところ、コストの過少申告に加え、他の問題も見つかった。そのため第三者委員会を設置し、さらに調査を進めることを決めた。損害額や故意か過失かといった点は不明で、電力システム社、社会インフラシステム社、コミュニティ・ソリューション社の3部門が調査対象。
エース経済研究所の安田秀樹アナリストは、不適切な会計は「基本的に粉飾決算のことだ」と指摘。株価の前提となっていた業績に疑義が生じていることに加え、問題の損益への影響についての開示がないと批判した。
同社は従来15年3月期業績について、売上高6兆7000億円、営業利益3300億円、純利益を1200億円と予想していた。
東芝:「過去に不適切な会計処理」決算公表6月以降に延期
毎日新聞 2015年05月08日 21時32分(最終更新 05月09日 00時53分)
東芝は8日、過去に不適切な会計処理が行われていたとして、2015年3月期連結決算の公表を6月以降に延期すると発表した。従来は5月中旬までに行うとしていた。また、15年3月期の業績予想を取り消して「未定」にし、期末配当の見送りを決めた。期末の無配は10年3月期以来5年ぶり。東芝は第三者委員会を設置して、不適切な会計処理の内容や経緯の調査を進める方針だ。不適切な会計処理を理由に、決算発表を延期するのは異例で、東芝の経営姿勢に批判が集まりそうだ。
東芝は4月3日、14年3月期のインフラ関連工事の会計処理に問題があったとして、室町正志会長をトップにした特別調査委員会の設置を発表。調査結果を取りまとめるとしていたが、当初想定していた原価の見積もりの過少評価以外にも調査が必要な案件があったほか、不適切な会計処理が14年3月期より前の決算期にも行われていた可能性があることが判明した。東芝は「調査結果に対する信頼性をさらに高める」として、第三者委員会の設置を決めたという。同委の具体的な人選は今後決める。
不適切な会計処理が行われていたのは、同社の社内カンパニーであるコミュニティ・ソリューション、電力システム、社会インフラシステムの3社とその関連子会社。
東芝は、508億円の最終利益をあげた14年3月期の連結決算について、「少なくとも修正の必要がある」と説明。ただ、不適切な会計処理がいつから行われていたかや、関係者の故意によるものかなどは「原因も究明されておらず、分からない」としている。
また、工事の原価総額が過少に見積もられても、翌期以降に修正され、最終的に損失は計上していたという。途中の決算期では「見かけの利益や売り上げが良くなっていた可能性がある」としている。
企業のコンプライアンスに詳しいある弁護士は「第三者委員会を設置するほどの問題なら、現段階でも情報は可能な限り積極的に開示すべきだ」と、限定的な情報公開を批判した。【片平知宏】
YAHOOニュース
東芝揺るがす不適切会計、発端は国内原子力案件か
ダイヤモンド・オンライン 5月15日(金)18時40分配信
「いつ起きてもおかしくないと思っていた」。ある関係者はため息を漏らす。
5月8日、東芝が発表した国内インフラ案件をめぐる不適切会計の問題。4月に、会計処理に問題がある可能性があるとして特別調査委員会を設置した後、「さらなる調査が必要」として、外部の専門家だけで構成する第三者委員会を設置する事態となったのだ。
【詳細画像または表】
さらに13日深夜には急きょ、2011~13年度の営業損益ベースで500億円規模の下方修正を見込んでいることを公表し、15年3月期決算の発表も6月以降にずれ込むのが確実となった。東芝株も11日にストップ安となるなど、混乱が続いている。
とはいえ、東芝はいまだ、どの案件で不適切な会計が施されたのかを明らかにしていない。
このため、業界では「一体、東芝で何が起きているのだ」(経済産業省幹部)と、内外で情報収集を焦る動きが強まっている。
● 進行基準の「にじみ」
「発端は国内の原子力案件のようだ」。事情に詳しい関係者は話す。
東芝では、前社長の佐々木則夫副会長、前電力システム社社長の五十嵐安治氏が電力部門を統括していた時代、特に東京電力福島第1原発の事故の後は、予算達成の要求が厳しくなっていたという。
「そこで、予算の帳尻を合わせるために、“活用”されていたのが『工事進行基準』だった」(関係者)
工事進行基準は、工期の長い案件で、工事の進み具合に応じて売上高や費用を立てる会計基準だ。金額をどのぐらい計上するかは、見積もりに左右される部分もあり、予算必達のために、この基準が“活用”されていた節がある。
「進行基準の解釈を変えるだけで十億円単位が動いた。予算達成のためには百億円単位での捻出が必要になることもあった」(同)
もちろん、まったく実態と異なるようなむちゃくちゃな運用がされていたわけではないが、事業リスクを考慮した上で、解釈で変更できる工事進行基準が“恣意的”に運用されていたようだ。
「予算達成が厳しければ『進行基準を何とかしろ』という話はよく聞かれた」(同)。
社内では、工事進行基準で計上できる売上高は、解釈の違いで捻出できることから、「『にじみ』と呼んでいた」(同)といい、「売り上げを、解釈だけで捻出する『麻薬』のような手法だった」と打ち明ける幹部もいる。
また、近年、東芝はインフラ関連の案件を他社より安値で受注する代わりに「早く振り込んでくれという要求が多い」(電力会社幹部)との声が聞かれるほど、財務の帳尻合わせに追われていたのも遠因にあるかもしれない。
現状では、問題の全容はまだ見えていないが、東芝の財務体質が一刻も早く改善されるべきなのは論をまたない。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木崇久、森川 潤)
週刊ダイヤモンド編集部
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