2014年7月28日月曜日

『他衛の戦争に駆り立てられる日本人』(半田滋 『世界』2014-8月号): 「「国民の戦死」と「戦費の増大」という巨大な負担は、私たちに重くのしかかるのだろうか。」

(最後の一節)
戦場に駆り立てられる日本人

集団的自衛権の行使容認という安倍首相の政治信条は、歴代首相の政策とは次元が違う。
「国民の命と暮らしを守る」とのスローガンとは正反対に、他国の戦争に巻き込まれて「国民の命と暮らしを奪う」ことになりかねない。

小泉純一郎内閣で安全保障担当だった柳沢協二元内閣副官房長官補は「日本政府は、戦後一度も米国の武力行使に反対したことはない」と指摘する。
米国の立場を理解し、支持してきたからアフガニスタン戦争、イラク戦争に自衛隊を派遣したのである。

今度は米国との関係を深めるために集団的自衛権の行使解禁に踏み切ろうというのだから、憲法解釈の変更後に米国の要請を拒否すれば、日米同盟は即座に崩壊する。
そんなことはできないから、日本は米国の要求すべてにイエスと言わざるを得ない。

日本人は、安倍首相の憲法破壊によって戦場に駆り立てられようとしている。
「国民の戦死」と「戦費の増大」という巨大な負担は、私たちに重くのしかかるのだろうか。
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世界 2014年 08月号 [雑誌]

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