日経BP
「ギャンブルの誤謬」があなたに大負けさせる
プロスペクト理論で分かる、やめられない理由
田中 知美
2014年7月29日(火)
最近、カジノを含めたIR(統合型リゾート)を日本にもつくろうという動きが活発化している。カジノの地域振興、産業振興、観光振興効果に期待が寄せられる中、今年5月に安倍晋三首相はシンガポールのIRにあるカジノを視察した。
シンガポールのIRは、2010年のオープン以来順調に利益を出しており、現在は約2000億円の年間営業利益を実現している。IRの経済効果に期待が高まる一方で、カジノ解禁には賛否両論があり、国民がギャンブル依存症に陥る可能性も指摘されている。
「人間の不合理」を利用して儲けるカジノ
ところで、なぜカジノはそれほど儲かるのだろうか? カジノが多額の利益を生む背景には、カジノを利用する人々の多くが不合理な行動を選択した結果として、お金を失っている現実がある。行動経済学の理論を用いて、人々がカジノでとりがちな不合理な行動を考えてみよう。
(略)
負け続けているプレーヤーは、プレイをやめないだけではなく、自分のカードでは勝ち目がない時に勝負を降りる(Foldする)ことも少なくなる。つまり大胆なリスクをとり始めるのである。
(略)
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