ロイター
GPIFの国債保有が「過半割れ」、組織改編後で初
2014年 10月 29日 13:37
[東京 29日 ロイター] - 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の全資産127兆円のうち日本国債の保有割合が、今年9月末の時点で50%を割り込んだ可能性があることが29日、ロイターの取材で明らかになった。
国債保有の「過半割れ」はGPIFが現在の組織になって以降、初めて。安倍晋三首相の要請で近く運用方針を見直すのに備え、国債の売却を急いでいる。
GPIFは厚生年金と国民年金の積立金を市場運用している。今回、過半割れとなったのは年金積立金全体に占める国債などの国内債券の割合で、6月末に51.91%だった比率はさらに低下し、過去最低を更新したもようだ。政府筋が明らかにした。
GPIFの国内債券の割合は60%を基本に、下限は52%と定めている。ただ、安倍政権はデフレからの脱却をにらみ、こうした運用方針を近く見直す意向で、ルール変更の前に、市場で国債の大量売却に踏み切ったとみられる。GPIFは「運用内容にかかわる回答は差し控えたい」としている。
政府・与党筋によると、国内債券は60%から40%程度に、国内株式は12%から25%前後へと大幅に見直される見通し。国債の売却と同時に、足元で日本株の買い増しも進めている公算が大きい。
*見出しを修正しました。
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