2025年12月29日月曜日

NECが4G・5G基地局の機器開発中止、国産化後退 防衛用は継続(日経) / ファーウェイは世界で一番通信技術開発に投資してきた結果。5G、6G技術特許もダントツで多い。日本企業は技術開発への投資をケチっておいていかれただけ。


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れは静かに衝撃。NECが通信基地局の開発を断念。日経記事、スクープと思います。

NECには経済誌記者時代の2007年、当時の基地局担当執行役員に「中国ファーウェイの攻勢をどう見ているか」と直撃したことがあります。

その際の答えは、「われわれNECをファーウェイなんかと比べるなど、不勉強も甚だしい」。お怒り含みでした。

確かに当時のファーウェイの世界シェアは3%程度ではありました。

しかしすでに明確に世界での台頭を企図し、EMEAでは猛烈な拡大戦略を仕掛けていました。

その後確か2018年ごろ、別のNEC執行役員に改めて尋ねると「ファーウェイには敵いませんよ」。

そして今、ファーウェイの世界シェアは34%、対して日本勢は1.4%。NECは通信基地局の開発を止めるのだと。ハイテク製造業において開発をしないことは、長期的にはその市場からの退出を招きます。

なぜ今の事態が2000年代に予見できなかったのか。本当のところ予見できていたとしたら、なぜ国内海外同業との連携など手を打てなかったのか。

通信技術は半導体と並んでクリティカル。

「どうせ」「今さら」と斜に構えず、失敗の研究が必要と思います。

 


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ファーウェイのスタートは富士通のOEMからでした。便利な下請けがファーウェイの起点です。

しかし現在では日本勢は歯が立ちません。

何故か?それは通信技術?

もう少し踏み込んで言えば専用LSIの開発能力の差です。通信会社の通信方式は各社様々で、日本勢は汎用プロセッサを使いソフトウェアで違いを吸収してきました。ファーウェイは各社毎に専用LSIに処理を組み込む事で処理を行います。性能の違いは明らかで、消費電力も設置スペースも1/10、部品点数も圧倒的に少ないので信頼性も高い。

通信機器だけではありません。家電もロボットもドローンも兵器も、電子装置が性能や付加価値を主導します。日本が早急に取り組むべきは、LSIの設計技術の復興です。

現状の日本企業の惨憺たる状況

黒田先生の悲痛な叫びにもっと耳を傾けましょう     






 

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