2017年1月31日火曜日

米国土安保長官、ホワイトハウスとの間に亀裂 (WSJ) ; ケリー長官はトランプ政権の入国禁止令や人事案に不満を示している


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 ・・・関係者によれば、ケリー氏は自らが望む人物を副長官に起用できない一方で、ホワイトハウス側はカンザス州の州務長官を務めたクリス・コバック氏を推薦し続けた。ケリー氏は、移民規制強硬派として知られるコバック氏の就任を阻止するために動き続けたという。

 ケリー氏は中東・アフリカ7カ国の人々の米国入国を禁止する大統領令に関しても、その詳細をより早く知ることができなかったことに憤慨している。内容を把握していれば、DHSの体制も整えることができたためだ。

 トランプ氏は27日の午後に大統領令に署名したが、ケリー氏がその内容を知らされたのは当日ワシントンに移動中のことだった。関係者によれば、ケリー氏は大統領令の最終的な内容を事前に伝えるようホワイトハウス側に何日も前から要請していたという。

 ホワイトハウスは30日、トランプ氏がエレイン・デューク氏をDHSの副長官に指名する予定だと発表した。デューク氏はジョージ・W・ブッシュ政権時にDHSに勤務した経歴を持つ。

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 また、トランプ政権は30日の夜にDHSの移民税関捜査局(ICE)のダニエル・ラグスデール局長代理を更迭。ラグスデール氏は省内でもバラク・オバマ政権の移民政策を支持していると見られており、大統領令が署名される以前から更迭は予測されていた。トランプ氏はICEの高官であるトーマス・ホーマン氏を暫定的な局長に指名している。

 DHSは国境内の国民の安全を守る機関だが、ホワイトハウスとの間に不和が生じたことで上層部に先行き不透明感が強まっている。大統領令を受けて各地空港では抗議運動が展開されたが、この事態への対応に関しても苦慮する場面が見られていた。

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