2017年8月22日火曜日

「あんたには在る。おれたちには無い。在るひとに、無いひとの気持ちは解らないよ」 ある高齢のホームレスの男性 (鷲田清一『朝日新聞』折々のことば2017-08-15)

あんたには在る。おれたちには無い。在るひとに、無いひとの気持ちは解らないよ
ある高齢のホームレスの男性

 震災と原発事故で避難生活を強いられている人の痛苦と、出稼ぎで郷里を離れたまま帰る家を失くした人の痛苦を繋ぐ「蝶番(ちょうつがい)」のような小説『JR上野駅公園口』。
そのあとがきで柳美里は、取材中に返された言葉を引く。
思えば彼女自身も20年前の芥川賞受賞時、「私は日本人でも韓国人でもない。家族もない。そのないということを、書き続ける上で大切にしたい」と語っていた。

(鷲田清一『朝日新聞』折々のことば2017-08-15)

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