2017年8月22日火曜日

(YouTube)告白~満蒙開拓団の女たち~(NHK ETV特集 8月5日) / 満蒙・・・隠された事実(『朝日新聞』2017-08-19); ...しかし引き揚げ後、その事実は黙殺され、接待を務めた女性たちは差別を受け、村を追われ、慰霊碑に事実は記されなかった。... / (前編)ソ連兵の「性接待」を命じられた乙女たちの、70年後の告白 / (後編)あの地獄を忘れられない…満州で「性接待」を命じられた女たちの嘆き (平井美帆)     


告白~満蒙開拓団の女たち~8月5日
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『朝日新聞』2017-08-19

満蒙・・・隠された事実

追悼の8月。1年にひと月、せめて8月ぐらいは戦争に関する番組を見て、生の声から学びたい。今年はそうした中で5日放送のETV特集「告白〜満蒙開拓団の女たち〜」が最も考えさせられた。

番組は当事者とその家族の証言で淡々と伝える。1945年8月、中国東北部・旧満州にソ連軍が侵攻し日本の関東軍の主力はいち早く撤退。残された日本の開拓団は略奪や強姦にさらされ、48もの開拓団が集団自決した。そんな中で岐阜の黒川開拓団は、若い女性にソ連軍の性の相手をさせて生き延びる道を採る。接待、と呼ばれたそれは10〜20代の未婚女性が務めた。17歳だった女性は鉄砲を背負った兵隊に押し倒され「お母さんお母さん」と泣くだけだったという。しかし引き揚げ後、その事実は黙殺され、接待を務めた女性たちは差別を受け、村を追われ、慰霊碑に事実は記されなかった。

生きるために仕方なかった、村人全員が当事者で、被害者だという。しかし、女性たちの悔しさを思うと怒りが沸く。特に自国民を捨てた関東軍、国策として移入させながら何
ら保障しなかった国へは、憤りしかない。戦争とは愚かさの限り。番組は長年隠されてきた、その実態を知らせた。そこから私たちは真実を見極め、後世に伝えるのが役目だと痛
感する。  
(ライター・和田静香)





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