2017年9月16日土曜日

「ものを考えるということは、嘆きの歌をうたっているということではない。」(桑原武夫) (鷲田清一折々のことば09-09) ; 大切なものが壊れてゆく。 取り返しのつかないこと、後になって必ず悔いるようなことが起こりつつある・・・・・。 そうと思うならそれを食い止めるために算段するのが知性だと、フランス文学者は言う。.....

ものを考えるということは、嘆きの歌をうたっているということではない。
桑原武夫

 大切なものが壊れてゆく。
取り返しのつかないこと、後になって必ず悔いるようなことが起こりつつある・・・・・。
そうと思うならそれを食い止めるために算段するのが知性だと、フランス文学者は言う。
「いいものがいいものとして存続することはきわめて難しい」。
京都の景色や風情について述べたものだが、同じことは社会の制度についても言える。
随想集『昔の人 今の状況』から。

(鷲田清一『朝日新聞』折々のことば2017-09-09)

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