TV朝日の慰安婦報道検証はよく練られた報道だった。たとえ連行に強制性がなくとも、慰安所の設置、運営、慰安婦の移送への軍の関与があり、逃げられない状態での強制性労働であることを強調し、慰安婦問題が「女性の人権侵害」であることを明白に示した。
— 上野千鶴子 (@ueno_wan) 2014, 9月 11
朝日新聞の慰安婦報道検証記事は、吉田証言を否定することで、「強制連行」の有無に問題を焦点化する反対派の罠にはまる効果を持つと感じていた。だがTV朝日の検証報道は、吉田発言を相対化することに成功していたと思う。
— 上野千鶴子 (@ueno_wan) 2014, 9月 11
河野談話は「軍の関与」とか「意に反した」とか慎重な表現に終始している。「強制連行」という表現は使っていない。それを「強制連行」の有無に焦点化し、吉田証言を虚偽とすることで、鬼の首でもとったかのように論点を矮小化する日本の右派の論理は、国際的にはまったく通用しない。
— 上野千鶴子 (@ueno_wan) 2014, 9月 11
それにしてもなぜ河野洋平氏に取材しないのか。断られたのか。毎日新聞が「ずばり聞きます」で河野氏インタビューに成功している。その中で氏はなんと「結局、有権者が政治を変えるしかありません」とまで発言している。
http://t.co/KxREPKy8xV
— 上野千鶴子 (@ueno_wan) 2014, 9月 11
李明博前大統領は拙劣な政治行動をとったけれど、彼が慰安婦問題について語った発言は適切だった。「このまま慰安婦の被害者たちが死に絶えてしまえば、日本は彼女たちに謝罪することで名誉を回復する機会を永遠に失うだろう」と。
— 上野千鶴子 (@ueno_wan) 2014, 9月 11
朝日の慰安婦報道のおかげで、膠着状態にあった慰安婦問題が、もういちど国民的課題として動き出す可能性が生まれないだろうか。90年代、日本国民のあいだにあった、何かしたい、せずにはいられない、という気分を思い出す。あのときの熱気は着地点を得られないまま、この問題は隘路に入った。
— 上野千鶴子 (@ueno_wan) 2014, 9月 11
0 件のコメント:
コメントを投稿